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今回紹介いたしますのはこちら。

「シャークな彼女の領域(テリトリー)」第1巻 楽楽先生 

小学館さんのビッグスピリッツコミックススペシャルより刊行です。


楽楽先生は08年ごろからイラストレーターとして活躍され、11年にCOMICリュウにて「マロマロ」で漫画家としてデビューをされました。
その後13年よりまんがライフSTORIAで「多摩川たまみの過ごし方」を連載、そして18年よりやわらかスピリッツにて本作を連載と、様々な雑誌で活躍されております。

そんな本作は、主人公となる少年と少女の日常を描いていく作品となっております。
タイトルの表す「シャークな彼女」とは……?



足をそろえて座る子がいいと思うんだ。
東西は、清楚な感じの女の子が好きだと友人の谷川に言いました。
家にはガサツな妹がいるから、と言う東西なのですが、そんなことを話していますと、背後にある人物が立っていることに気が付かず、ぶつかってしまいます。
背後にいた人物は……
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180センチを超す長身で、足首を隠すほどの長いスカートの制服に身を包む女子、鮫島です。
ギロリと東西をひと睨みし、立ち去っていく鮫島。
慌てて東西はその背中に謝罪を投げかけるものの、振り返ることもなく。
やっぱちょっと迫力あるよな、と谷川の方を振り向きますと……谷川は相当鮫島のことを恐れている様子。
喧嘩や殴り込みなど日常茶飯事、大量の針を携帯してる、鉄パイプ担いで大通りを歩いていた、道端の草をむしり取ってた、などという恐ろしい噂がまことしやかにささやかれているからです。
その噂がどの程度本当なのかはわかりませんが……触らぬ神に祟りなし。
せっかく幕を開けた高校生活なのですから、「見えている落とし穴」には近寄らず、困った時は協力しあって、楽しく過ごそう!!
東西と谷川はそう誓い合うのですが……

その日の日直は、東西と鮫島でした。
どんな不測の事態が起こるかわからないその日直、少しでもリスクを減らすため、東西は谷川に協力を求めるのですが……
谷川はまさかの断固拒否!
泥船には一人で乗れ!と押し付けられそうになっていた黒板消しを放り投げるのですが……
その黒板消しは吸い込まれるかのように、鮫島の席を直撃!!
椅子に座って堂々と眠る体勢に入っていた鮫島ですが、さすがにそれには気が付きます。
ゆっくりと起き上がると、東西をにらんで言うのです。
さっきからドンドンドンドンと、理由があるなら言ってみなよ。
蛇に睨まれた蛙のように怯えた東西は、それは谷川のせいで、と言い逃れをしようとするものの、その言葉で一層鮫島の目は冷たくなるのです。
言い訳すんのか、あたしは言い訳するやつが嫌いなんだ。
そう言って東西を威圧して……?

結局日直の仕事は東西一人でやることになりました。
もともともう一人の力を当て込んでいない分楽だよ、と強がる東西は、どうしても沈む気持ちをごまかす意味も込めて、谷川と好みの女子についての話をします。
弁当を食べてる女子が好き、と言う谷川。
東西は……自分の手作り弁当を持ってきている女子がいい、と言うのです……が。
いねーからそんなやつ!と女子たちには大爆笑されてしまうのでした。

さて放課後です。
大変な一日が終わり、ようやく帰れると思いきや。進路調査アンケートの集計を手伝ってほしい、と先生にお願いされてしまいます。
鮫島も当然お願いされたのですが、大事な用事があるから、とさっさと帰ってしまいました。
先生もその圧力に何も言い返せず……
東西は谷川に手伝ってもらい、アンケートの集計をするのでした。
谷川は、用事があるなんて嘘に決まってる、と鮫島のことを扱き下ろすのですが、「言い逃れするな」とすごんでくるほど義理を通すタイプらしい鮫島がそんな嘘をつくでしょうか?
そんなことを考えながらアンケートを集計している東西。
まだまだかかりそうな集計、谷川はトイレにと席を立つのですが……そのタイミングで
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鮫島が現れるではありませんか!!
スゲーな、半分以上終わってんね。
そう言って、東西の向かいの席に着いた鮫島。
谷川はそこで戻ってくるのですが……鮫島の姿を発見するなり、そっとその姿を消しやがりました。
ふたりきりになってしまった東西と鮫島。
何か間を持たせようと東西は何度か話しかけるものの、鮫島は答えず、黙々とアンケートの集計をするのです。
が。
突然、鮫島のお腹が小さくなりました。
……お昼を食べそこなっていたんだそうです。
そう言えば鮫島、朝からずっと寝ていました。
先生にアンケートの集計を頼まれたあの時に日直だったことを知ったようなそぶりをしていましたし……
東西は、その辺で食べてていいよ、と鮫島を促します。
鮫島は少し恥ずかしそうな表情を浮かべて席を立ち、自分の席につき、お弁当を食べ始めました。
そのお弁当は、
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東西が思い描いたものそのもののような、手作りのお弁当。
そして、ふたの裏についてお米粒まで綺麗に食べていて……
そんな彼女の様子を見て気が緩んだ東西、さっき言っていた用事って何だったの?と尋ねてしまいました。
あからさまに聞かれたくないようなオーラを出してきた鮫島ですが……答えてくれました。
保育園、と。
弟と妹を迎えに行っていた、と言うのです。
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すぐ行ってやんないとぐずるんだ、と語る彼女の顔は、いろいろなうわさから思い描いた彼女とはまるで違う、優しい表情を浮かべていて……
誤解、してたかな。
東西は、鮫島に対する評価を改めるのでした。

翌朝。
あれからどうなった?と尋ねてきた谷川に、東西は見せてやるよ、と自慢げな笑みを浮かべます。
そして、おはよう鮫島!と登校中の鮫島に明るく声をかけるのです!
振り向いた鮫島は、朝からうるせえ……と東西をひと睨み!!
朝で機嫌が悪かったのでしょうか……
ともかく、東西はまた鮫島の圧力に怯むこととなってしまうのでした……



と言うわけで、東西が鮫島の意外な一面を少しずつ垣間見て行く本作。
この後も鮫島の様々な顔がお暴かれていくこととなります!
彼女が着ている制服はなぜみんなと違うものなのか?
彼女の家族構成は?
彼女の目指すものとは……?
徐々に明かされていくにつれ、東西とともに読者の皆さんも鮫島に惹かれて行くこと間違いなしなのです!

そんな鮫島のギャップが楽しめる本作ですが、サブキャラクターもいい味を出しております。
個人的には、3話から登場するゆうがイチオシ。
陸上競技に打ち込む、身長の高いボーイッシュで天真爛漫な彼女は、意外な形で鮫島と絡むことになります。
さらにゆう、とある人物と意外な関係性を持っていたりしまして……!
徐々に近づいていく鮫島と東西の関係だけでなく、ゆうの活躍にも期待せずにはいられません!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!