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今回紹介いたしますのはこちら。

「じけんじゃけん!」第6巻 安田剛助先生 

白泉社さんのヤングアニマルコミックスより刊行です。


さて、ミス研の一同の楽しい毎日を描いていた本作。
ですが前巻でまさかの戸入の元カノ、犬神が登場して事態はちょっぴり変化してしまいます!
その事実を知った百合子先輩は何だか面白くないようで……?


戸入と犬神の関係を知って以来、百合子先輩と犬神の関係は何だかぎくしゃくしたままになってしまっています。
しかもわるいことに迫る体育祭で、二人はリレーで同じチームに編成。
バトンの受け渡しをすることになるのですが……そんなぎくしゃくした状態で順調にバトンリレーができるはずもなく……
二人の連携は今一つ決まらないまま、ただただ時間が過ぎて行ってしまうのです。

ある時、百合子先輩は犬神のクラスの教室に向かい、リレーの練習に誘おうとしました。
ですが教室には犬神はいません。
クラスの生徒たちに聞いてみますと、なんでも理科室に向かったのだとか。
一体なぜ理科室に向かったのかと言いますと……怪奇現象を見に行くため、なのだとか……
犬神は友人の理子玲が「人体模型が動くのを見た」と聞き、早速その様子をチェックしに行ったのだそうです。
もうかれこれ30分は戻ってきていないとのことで、このまま待っていてもおそらく埒があかないでしょう。
ですが、
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百合子先輩はミステリは大好きでも、オカルトは大の苦手だったりするわけで……

と言うわけで、理科室にやって来たのは戸入でした。
百合子先輩は理科室の外から、半身だけのぞかせてそっと見守っております。
オカルトが苦手な百合子先輩、犬神とのリレーの練習のため……と言うよりも、謎を解かないと安心して理科室で授業を受けられないから、戸入に謎を解かせようと考えたようです。
早速戸入が犬神に今何をしているのかと聞いてみますと……「張り込みしとんよっ」と、犬神は笑顔で答えました。
いつ人体模型が動くかわからないから、見逃さないように見ている、と犬神。
張り込みにはやはりこれだろう、とあんパンと牛乳を勧めながら、戸入も一緒に張りこもうと誘うのです。
なんだかすごくどこかで見たようなキャラですが……
なにせ戸入は「そう言う女性」がタイプなのはもはや疑いようのないところ。
夢中になってミステリの話をする百合子先輩の顔だけでご飯4杯はイケる、とほざく戸入でございますが、そんなどうでもいい(?)話題をして操作がはかどらないことに百合子先輩はやきもきしている様子。
はよ謎ときんさいや、と言う百合子先輩の声が聞こえてきまして、戸入はさっそく調査を始めようとするのですが……
そんな戸入に、犬神は縋りついてこんなことを訴えかけるのです。
いけんよ、人が負ったら人体模型も動きづらいって思うけ、ばれんように隠れて見とかんにゃいけんのよ!
腕にしがみつかれてそう頼み込まれると、戸入も動けません。
ですが百合子先輩からは私の言う事聞けんのん、とせっつく声が投げかけられてきますし……
戸入は板挟みになってしまいました。
犬神はそこで、百合子先輩の方に攻撃を仕掛けます。
いくらと入君が後輩じゃけえって、偉そうに命令せんのよ。
戸入君もオカルト好きって言うてくれとんじゃけ、どうするんかは戸入君に決めさせてあげんさいね。
……後半は何だかずれてきているような気もしますが、百合子先輩も負けじと、戸入はオカルトよりミステリが好きなんだと反論。
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二人の間に、火花が散っているのが見えるような……
そんな時、理子玲がこそっと戸入に耳打ちしてきます。
自分からもお願いする、ちょっと待ってあげてくれ。
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犬神はずっとトイレ行きたいのに張り込んでいるんだから、と!!
その言葉を聞いた犬神の表情からも、それは嘘ではない事がうかがえます!
行った方がいいんじゃないかと言う戸入ですが、その間に人体模型が動いたら、と考えると動けなかったようで。
百合子先輩は、張り込みの時は極力水分を取らないようにするのは基本だ、とほくそ笑むのです……!
が、犬神のそんな涙ぐましい努力もありますし、流石に無視して実力行使に行くのも気が引けるというもの。
もう少しだけ一緒に張りこもう、と言うことになるのですが……

その後しばらく張り込みを続ける三人。
ですが人体模型の監視と言うより、犬神主導の占いなんかのオカルトな話題で盛り上がっております。
百合子先輩はただただいらいらしながらそれを眺めると言う、なんだかよくわからない状況となっていたわけですが……
その状況はそう長くは続かないのです。
そう。
犬神の我慢の限界が近づいているのですから……!!
戸入の手相を見ながら、身体がガックガクに震えまくっている犬神……
流石にもうトイレに行かれた方が、と声をかける戸入なのですが、それでも犬神は我慢の子!
深く深呼吸して何とか落ち着かせようとするのです。
どうしてそこまで、と尋ねる戸入。
すると犬神は言うのです。
どうしてって、だって私は……
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オカルトのためならわりかし頑張れる女じゃけん!
……と言ってはみたものの、やっぱりもう限界のようです。
でもちょっと頑張りすぎたかもしれんね、と涙目で顔を真っ赤にする犬神。
とうとう戸入に見んといて、と懇願するまでになり……
戸入はとうとう、謎を解こうと立ち上がるのです!!
犬神が安心してトイレに行けるように!!!
そうやって威勢よく立ち上がったものの、百合子先輩の冷たい視線と、犬神のためにねぇ、と言う冷たい言葉を浴びせられ……気まずさの中で捜査は始まるのでした……



と言うわけで、今巻は犬神編とでもいえるような内容となっております。
戸入と犬神の過去を知った百合子先輩、二人が付き合っていたという過去に、と言うよりは、戸入が書く仕事をしていたことの方が気に入らない様子。
最初は戸入に対しても相当思うところがあったようですが……そのあたりは今巻収録さの最初のお話で解消されます。
そうすると残るのは、百合子先輩と犬神の関係なわけです。
百合子先輩も戸入が絡んだアレコレを気にしている部分もあるのでしょうが……
それにしても、いくらなんでもぎくしゃくしすぎです。
実はこのぎくしゃくには、意外にも根深い根本的な原因がありまして……
そのあたりが明かされ、そこの問題が解消されさえすれば、二人は昔のような仲良しに戻れそうなのです。
一体その原因は何なのか?
二人の関係は改善されるのか?
ついでに、なんだかんだ距離の近い犬神にまんざらでもなさそうな戸入は?
今巻の中に何本かちりばめられた形で描かれる犬神編、要注目です!!

勿論他のキャラクターも活躍しているのでご安心ください。
小悪魔野薔薇のいたずらがさく裂するお話に、今巻での出番は少なめなものの、とんでもないインパクトのある台詞を残すアイリスの見せ場(?)が収録されたお話、そして最近あまりなかった、ほぼ戸入と百合子先輩だけで展開するお話と、多種多様!
そして個人的には、単行本描き下ろしのおまけ要素だった、「広島女子ひまわりちゃん」が連載の一話として描かれるお話がイチオシです!
ボーイッシュな見た目ながら、その心根は本作一の乙女であるひまわりのかわいらしさ……たっぷりご堪能ください!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!