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今回紹介いたしますのはこちら。

「SPY×FAMILY(スパイファミリー)」第2巻 遠藤達哉先生 

集英社さんのジャンプコミックスより刊行です。


さて、国家の命運を左右する超重大な任務の為、「家族」を作ることになってしまった伝説のスパイ、黄昏。
黄昏は「ロイド・フォージャー」を名乗り、ズパイであるとかくしたまま、利害の一致した女性・ヨルを妻役に、孤児院から優秀な人物をピックアップしようと連れてきた少女・アーニャを娘に抜擢。
アーニャを名門校に入学させ、そこでしか接触する機会のない要人を狙うことになるのです。
ですが実は アーニャは人の心が読める超能力者で、ヨルは人知れず依頼を受けてターゲットを始末する殺し屋だったのです!
三人がそれぞれ自分の秘密を隠し、家族を演じていく……
あまりにも奇妙なその家族は、その任務を遂行することができるのでしょうか……?



厳しい名門校の受験を辛くも潜り抜けることのできたアーニャ。
まずは第一関門を突破したといったところですが、問題はまだまだ山積みです。
ターゲットである要人、デズモンドは国家統一総裁。
用心深さもかなりのもので、警護などを付けずに一人で行動する機会と言うのが、この名門校の保護者同士の懇親会くらいなのです。
しかもその懇親会に招かれるには、「皇帝の学徒(インペリアル・スカラー)」と呼ばれる、ほんの一握りの特待生に選ばれなければなりません。
つまりアーニャを超エリートに育て上げなければならないのですが……
流石にロイドもそれが難しいことはわかっています。
そこで裏から手を回し、クラス編成をちょちょいと改ざんしていました。
アーニャの振り分けられたクラスには……
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なんとそのデズモンドの次男である、ダミアンがいるのです!!
特待生を目指すプランAが難しいなら、と関上げられたプランB。
それは、アーニャとダミアンを直接仲良しにして、ダミアンのおうちに誘ってもらい、親同伴で直接おうちに堂々と入ってしまう……「ナカヨシ作戦」です!!

もちろんそうとんとん拍子に行くとは思えませんが、保険は多いに越したことはありません。
問題はアーニャのコミュニケーション能力にかかっているわけですが……
壇上に登ったアーニャ。
少し緊張しておりますが、何せ彼女は人の心が読める能力もち。
ロイドが何を求めているかわかっていまして(ついでに自分の学力に期待していないことにもちょっとショックを受けていまして)……自然と視線が、「あくのボスのこども」、ダミアンに行ってしまうのです。
ダミアンはその視線に気が付き、さては俺の魅力に早くも気づいて惚れたか、見る目があるじゃないか、などと考えまして……
そのあまりに傲慢な態度に、アーニャは辟易して視線をそらしてしまうのでした……

すると今度は隣に立っていた少女、ベッキーが話しかけてきます。
彼女もまた超大物要人の娘で、アーニャには是非とも仲良くしてもらい所なのですが、ベッキーの「ガキっぽい子だけど、世話役ぐらいにはしてあげてもいいかもね」と言う考えが読めてしまい……やっぱりうまくいかないのでした。

この学校では、成績が評価されると星がもらえ、8つ集めると特待生になることができます。
逆に何か問題を起こしますと……「雷(トニト)」と言うマイナスポイントを与えられるのだとか。
そちらが8つ集まりますと、なんと退学になってしまうのだとか。
それだけは避けなければならない所ですが……
さっそくちょっとした小競り合いが起きてしまいました。
ダミアンがその取り巻きと共に、早速クラスの中で派閥を作ろうと動き始めたのです!
そしてダミアンはアーニャにも、親の仕事のレベル次第では仲間に入れてやってもいい、と持ちかけてきました。
「スパイ」とは当然言えませんから、建前上の仕事である「こころのおいしゃさん」と答えたものの、ダミアンは大したことないなと一笑。
それでもアーニャはスパイ的に役に立ちたいと考え、ダミアンのうちに遊びに行きたいとねだってみますが……庶民が身の程を知れ、とダミアンの取り巻きに追い払われてしまうのです。
……護身のためとヨルから教わった必殺パンチが火を噴きそうになるアーニャ。
ですが、同時にヨルからは感情に任せて拳を振るうのは強者とは言えない、とも教わっておりました。
ちょっとしたいじわるくらいなら笑って場我せばいい、笑顔でいればケンカなんて起きない。
そんなヨルの指導を思い出し、アーニャは
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精一杯の謎の笑顔で受け流すのです!!
そんな謎の笑顔を大人の余裕と受け取ったベッキーは、あなた以外と大人なのね、と称賛!
なんだか予想外に褒められたアーニャは良い気分になり、さらにその笑顔をダミアンに向けるのですが……ダミアンにとってはその顔、小ばかにされたようにしか感じられません!!
チョーシに乗んなよドブスが!ブスブスブース!!と年相応な、ストレートな罵倒で反撃をしてしまうのでした……

二人の関係は早くも悪くなってしまいました。
先生の見ていない隙をついて、ゴミをアーニャに投げつけるなどのいたずらを繰り返し、さらにそれを糾弾しようとしたベッキーを押しのけ、こう宣言してきたのです。
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てめーは今後いじめにいじめぬいてやる、二度とヘラヘラできねーようにベッコベコにしてやる!
あまりにも続く罵倒の数々。
コツコツ積み重ねられたいたずらにも相当グツグツ来ていたアーニャ……
先生がこちらを見ていないことを確認すると、
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必殺のパンチをダミアンの顔面にお見舞いしてしまいました!!
いくら先生が直接のシーンを見ていないとしても、これだけクリーンヒットしたパンチを大勢にみられては、言い逃れなどできますまい。
どう考えてもこれは、「雷」を……それも、複数与えられてしまう大事です!!
さらに仲良くならなければならないはずの相手に渾身のストレート……
一体どうなってしまうのでしょうか!?



と言うわけで、本格的に任務が始動した今巻。
ロイドの任務が成功するかどうかは、アーニャにかかっています。
ですがアーニャはご覧のとおり、いろいろとおさえの効かない所がありまして……
ロイドの打ち立てた作戦は、早くも二つが瓦解してしまった、かに見えたのですが、この後また新たな展開が!?
この後の展開もまだまだ見逃せないものとなっております!!
今回はアーニャがほとんど主役となってお話を動かしていきまして、学校入学するまでと、学校入学直後の物語が描かれていきます。
アーニャがあれやこれやと大暴れしてくれまして、いろいろな意味で活躍を見せてくれますので、表紙通りアーニャの巻、と言えましょう!
ロイドさんは一応主役ですが、今回の彼は完全に振り回され役。
暗躍して世界をかき回す役目のはずのスパイが、アーニャにかき回され放題なさまを存分にお楽しみください!
ヨルの方も見せ場は用意されているのですが……どうやら第3巻こそが彼女の見せ場となる様子。
今巻の終盤には、彼女の関係者が登場しまして、またまた何かが巻き起こりそう……!
これから先も楽しみでなりませんね!!




今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!