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今回紹介いたしますのはこちら。

「霊魂サルティング中村」第1巻 右野マコ先生 

KADOKAWAさんのあすかコミックスDXより刊行です。



右野先生は11年ごろから活躍されている漫画家さんです。
所謂BL漫画で活躍されておられましたが、近年は普通(?)のコメディ作品も手掛けられておりまして、本作はそちらの流れのコメディタッチの作品となっております!



読者投稿で例が目撃されたという廃墟に突入し、レポートを行う男、中村小太郎。
視聴者から寄せられた幽霊の目撃談を頼りに、現場に突入レポートに行くと言う番組の撮影なのですが……
なんだか様子が変です。
中村の言動はどう見ても演技がかっていますし、なにより早速登場した霊は人間丸出しでダッシュしています。
そんな映像に、人魂のエフェクトをつけようだの、幽霊役の足を消そうだのと言うプロデューサーの支持が飛んでおりまして……
そう、この番組、完全なるやらせ。
地方テレビ局の穴埋め番組として何回か放送しているこの番組、予算もろくになく、ディレクターの中村がレポーター役をやらされるなど、それはもうドイヒーなものなのです。
プロデューサーも正直どうでもいいのでしょうか、この番組「貴方の見た幽霊突撃しちゃい隊」、グンバツ上り調子、チャンコタのレポーター評判いいんだわ、と適当なことを言ってさっさと立ち去ってしまう始末。
何でこんなどローカル局でしょーもない番組やんなきゃいけないんだ、やり場のない怒りを噴出させる中村なのですが、ADの田中の「キー局の試験落ちまくったからじゃないですか」と言うもっともな指摘には反論できず……
結局は上に言われるまま仕事を続けるしかないわけです。

そんな中村に、今回の出演者が来てましたよと声が掛けられました。
この信霊番組には胡散臭い(そして最終的には謎の石を売りつけようとしてくる)霊能者、ゴースト石田が出演しておりました。
ですが今回はNGだったようで、代わりの霊能者が出演することになっていたのです。
どうせ胡散臭いのしか来ないだろう。
肩を落としながら出演者が待っている部屋に入りますと、そこに待っていたのは
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予想をはるかに超えた、きっちりとした美人の女性ではございませんか!!
團マキと名乗った彼女を見て、中村はそのビジュアルにしこたま驚いた後……なるほどそっち方面で売り出そうと考えたタレント志望の人か、と自分の中で結論をつけました!
すぐさま切り替え、台本あるから適当に合わせてくれればいいから、と早速打ち合わせを始めようとするのですが……
マキはポツリとこう言いました。
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うーん、私霊能力があるだけで、演技力とかは自信ないんですけど……
……一瞬固まる中村ですが、キャラ付けがしっかりしているのだと判断したのでしょう、仕込み役もいるし見えた通りリアクションしてくれればいいから、もし本当に見えちゃっても言ってくれていいよ、なんつって!と笑うのでした。

で、ロケの日になりました。
女子高生の霊が出る、と言う投稿を受けてやって来たのは、廃校です。
カメラを回し、何か感じますかとマキに尋ねてみますと……いますね、かなりの怨念を感じます、とものすごくシリアスな表情で語ってくれました。
マキちゃん演技行けるじゃん、と心の中でにっこりしながら、一体どんな恨みを残して亡くなった女子高生なのでしょうか!?と恐怖をあおるレポートを決める中村、なのですが……
おじさんです。
バーコードのおじさんが……
マキはそう言って、校舎の窓の一点を見つめるのです。
そこを見てみると、
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何やら確かにうすぼんやりとおじさんの姿が。
仕込み役は女子高生の格好をしていますし、まだAD田中の横に控えております。
ということは、あの薄毛のおじさんは……!!
一本、二本、また毛が抜けるぅ……
恨めしそうにそう言って、フッと姿を消すおじさん。
本格的に、本物……です!
が、プロデューサーは全然ピンと来ていないようで、何なのバーコードのおじさんが毛がないって、そんなの全然怖くない、今回の台本は女子高生なんだからおじさんははけて!と、余計なキャストか紛れ込んだ素人かという対応をするばかり。
マキの方はと言いますと、霊いましたね、よかった、本物の霊なら私演技しなくて済みます、となんだか思ったのと違う理由で安心していて……?
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本物の霊がいる。
本物を始めてみた中村は恐怖におびえ……
そして、客観的に見ると全然怖くない。
この状況、一体どうなってしまうのでしょうか!?



と言うわけで、初めて本物の霊に出会ってしまった中村。
どうやらマキとの出会いを一つのきっかけとして、中村は例が見える体質になってしまったようです。
今回のおじさんの霊は皆に見えているのですが、この後も何かと見えてしまい……
まあそんな中村の体質はどうでもいいとして(本人に以外)、問題は出てくる霊がちっとも怖くないと言うところ。
この中村の初遭遇となる霊も、薄毛に対するやり場のない恨みを抱えた霊とものすごくアレなのですが、この後でてくる霊もなかなかのアレなものが用意されております。
次に出てくるのは老婆の霊なのですが、この霊の死因と、その後霊となってしていることがまた……
一応心霊番組であるだけに、笑われてしまうと言うのは避けたいところ。
そこで中村が考えつくのが、もともとやらせの番組なんだから、霊にやら背をしてもらって怖くしよう!!と言うとんでもないものだったのです!!
そんなこんなで霊を怖く仕立て上げる霊魂サルティング(?)をすることになる中村。
その苦労はまあ涙ぐましいもので……!

脱力ギャグとドタバタ劇、たまにいいお話ときっちりとしたホラー要素。
様々な味わいがミックスされた本作、この作品でなければ味わえない楽しさが満載なのです!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!