ga0
今回紹介いたしますのはこちら。

「ガンニバル」第4巻 二宮正明先生 

日本文芸社さんのニチブン・コミックスより刊行です。


さて、供花村の真実を知ろうと奔走を続けている大悟。
ですが決定的な証拠は見つけられないのです。
そんな時に大悟は後藤家のリーダー格、恵介に狩りに誘われました。
そこでは特に何事も起きなかったのですが……



恵介に送られ、大悟は家に帰りつきました。
なぜ自分が探りを入れているのか、問い詰められることもなかった。
本当に単純にかりに誘われただけなのか?
いやそんなはずはない、何か別物くて気があるはずだ……
そんなことを考えながら、玄関をくぐる大悟。
ただいまと言っても誰の返事もなく……下駄箱を見ても有希のくつもましろのくつもありません。
早く帰って来いと言う連絡は何だったのか、電気も点けっぱなしじゃないか。
文句を言いながら家の中へと入っていきますと、台所には豪勢な料理が並んでいました。
目を惹くのは半熟卵がおいしそうなスコッチエッグ。
ましろの大好物で……去年も誕生日に食べたメニューです。
そして、ひときわ目を惹くリボン付きの箱の中には、「ましろちゃんお誕生日おめでとう」と書かれたプレートのあるデコレーションケーキが……
村の謎を解き明かすのに懸命になり過ぎて、完全に忘れてしまっていたわけです。
何忘れてんだよ俺は、謝んねえと。
慌てて電話をかけると、すぐ有希の電話に繋がりました。
遅いよ、電話ぐらい出てよと開口一番文句を言ってくる有希に、平謝りする大悟なのでしたが……有希はその謝罪すら遮って、今それどころじゃないと事情を明かすのです。
ga1
ましろが、ましろがいなくなったの!!

今は家にいるのか、ましろは帰ってないか、どこか行きそうなところに心当たりはないか。
有希がまくし立ててくる間、大悟は恐ろしい想像を働かせてしまいます。
コレ、か?
直接脅すためじゃなく、仮に連れ出したすきにましろを……
誰かの言っていた、こんな言葉も思い浮かびます。
子供の肉はうまい、どんな動物でも。

大悟は有希に、あとは俺が探すからといったん戻ってくるよう言いました。
そして、勤めて冷静になるよう自分に言い聞かせるのです。
一旦落ち着け、まだ攫われたってキマった決まったわけじゃない。
だがもし本当にそうだとしたら……俺は……

ほどなくして有希が帰ってきました。
ましろが、どうしよう、どうしよう!
泣きながら縋りついてくる有希を抱き寄せる大悟ですが、その目は冷たく冷え切っています。
何故ならば……
ga2
その視線の先に、村人たちが立っていたからです。
それも、何かしようとすると姿を現す最も厄介な村人の一人、さぶさんが筆頭に立っているのです。
雨の中何事かと思ってのう、いま村中の人間が探し回っとるからすぐ見つかるわ。
ありがとうございますと礼を言う有希なのですが、大悟はと言うと……早速仕掛けるのです。
本当に何も知らねえのか?
真城がどこにいるか知らねえのかって聞いてんだよ。
サブさんをにらみつけながらそう言う大悟。
そんな口を聞かれれば、黙ってはいられないのがこの村の人々です。
知るかあほが、儂らのせいにしようとしとんのか!?
子供ほっぽり出して狩りに行っとるお前が悪いんやろが!!
……自ら尻尾を出してくれました。
ga3
何で狩りに行ったってあんたが知ってんだ。
……有希は教えてはいません。
知っているはずのない情報を、口を滑らせて語ってしまったさぶさんは、いや、たまたま見かけただけだ、ともごもご言い訳するものの……見かけただけで狩りに行っていることまではわからないだろう、と大悟はさらにそこに付け込んでいくのです。
さぶさんは……もはや追い詰められたときに言う、お決まりのようなあの言葉を、とうとう言いました。
お前、儂らのこと疑がっとんか。
さぶさんの顔には焦りも見えるものの……明らかにそれ以上の怒りが見て取れます。
しかし、大悟は引きません。
疑ってるよ。
この村の人間は誰も信用してねぇ。
ひとつ言っとく。
もしましろが本当に攫われてたとして。
あんたらがそれに少しでもかかわってたとしたら。
ga4
殺すぞ。
大悟の瞳には、明確な殺意が滾っています。
流石に怯む村人たちに、大悟はダメ押しの一言を告げました。
ただのハッタリじゃねえってわかんだろ。
……そう、かつて大悟はましろを守るために人を……
家族を守るためなら、容赦なく引き金を引ける。
大悟はさぶさんたちを前にして、村人全員を敵に回しても構わないと言う覚悟を露わにするのでした……!



と言うわけで、大悟と村人たちの関係がさらに緊張感あふれるものになっていく今巻。
大悟が、そして村人がピリついて行くのには理由があります。
それは、かつて人間を奉納したとされている祭り、奉納祭が間近に迫っているからなのです。
今は大きな人形に花を飾った「供花」と呼ばれるものを数体同時に燃やす、と言うイベントに、表向きはなっているのですが……
この村の人々が人間を喰うと言うのならば、間違いなくこの祭りの時に何かを起こすはず。
大悟は奉納祭が行われる前に少なくとも有希とましろをにがし、そして奉納祭の時に食人が行われないように村人を止めなければなりません。
対する村人たちは、大悟たちに見つからないようにした準備をしなければなりません。
それこそ、最悪前任の駐在のように、始末することも視野に入れて……!!
物語は奉納祭に向けて急加速!!
この村の闇が明かされ、そして後藤家がひた隠しにするあの男も……?
クライマックスへとなだれ込んでいく本作、さらに盛り上がっていくことは間違いなし!
そう遠くないかもしれないフィナーレまで、目が離せませんね!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!