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今回紹介いたしますのはこちら。

「シャドーハウス」第3巻 ソウマトウ先生 

集英社さんのヤングジャンプコミックスより刊行です。


さて、一人前になるための「お披露目」にかけられたエミリコたち5組の生き人形とシャドー。
ですがこの「お披露目」、単純な一人前になるためのテスト、と言う言葉では片づけられないもののようで……?



生き人形でありながら試験管も務めている、不遜な男エドワード。
エドワードは何かの目論見があるようで、その目論見を果たすための行動をとろうとしているようです。
それは、5組のうちのどれかを落選させること。
ですが単純に落選させてしまっても、適当に選んだと思われて自分自身の上からの評価も下がってしまうと考えており……
どうやってうまい事その組を落とそうかと思案しているのです。
が、自分の思い通りに事が運ばないような、突飛な動きをするエミリコたちがいるせいで、苛立ちはより一層募っている様子。
そんなエドワードは内心の苛立ちを隠しながら、シャドーたち五人を庭に導きます。
美しい庭園を案内する、そう言って。

残されたエミリコたち五人の生き人形は、シャドーたちが何をしているのか気になって仕方ありません。
中々戻ってこないシャドーたち……自分たちは追うべきなのか?来いと言われていないんだから行くべきではないんじゃないか?そんなことを言いながら結論の出ない議論を交わすのですが……
エミリコはそこで、主人のケイトの言葉を忠実に守るのです。
それは、「いつも通りでいて」と言う言葉。
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お菓子を食べ、お茶を飲み……いつもの気楽で食いしん坊な自分に近づこうと務めるのです。
すると、突然口から何か吹き出すエミリコ。
なんでも、お菓子の中に何かの欠片のようなものが入っていたそうです。
……ですがそれは異物などではなく、「フェーヴ」と呼ばれる幸運の小物。
新年に食べるお菓子ガレット・デ・ロワに入れておいて、切り分けて当たったものは幸せになる、と言われているのだとか。
そう言えばエドワードは、シャドーを連れて部屋を出る際に「菓子でも食ってろ」と言い残していました。
と言うことは他にもフェーヴがあって、そこにこれからの指示か何かが書いてあるのかもしれない……!
そう考え、5人の人形は懸命にお菓子を食べ始めるのでした!!

精一杯お菓子を食べて、見つかった5つのフェーヴ。
そこにはメッセージも記されていたのですが、「ガレット・デ・ロワには幸運のフェーヴが入っている」と言う何でもないメッセージ。
ただの嫌がらせか!?と激昂する者もいるなか、エミリコはただ一人何かに気が付いたようです!!
5つのフェーヴを集めて出入り口の方に持っていき、組み合わせてノブの下のくぼみに嵌めると……
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外に続くドアが開いたのでした!!

そこにはエドワードが待っていました。
エドワードが言うには、この庭の中にいるそれぞれの主人を助け、出口まで連れて行け、とのこと。
その際のルールは二つだけ。
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生き人形は顔を傷つけてはならない。
シャドーは服を汚してはならない。
そして今までの順位は、上からルウ、ショーン、リッキー、ラム、エミリコ。
その順位の順で、
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そこにあるアイテムの中から一つ選んで持っていっていい。
そのアイテムには、この庭を攻略するために役に立つものもある……
その口ぶりからすると、何の役にも立たないものも混じっていると言うことでしょう。
一同は大鋏、すすコート、ルーペ、ランタン……と思い思いのアイテムを手に取っていき……
最後のエミリコが手に取ったのは、大好きなパン……ではなく……!?



と言うわけで、シャドー捜索編が開幕する今巻。
それぞれの持ち味を生かしながら探索を進めて行く生き人形たちでしたが、やはり一筋縄ではいきません。
この庭に仕掛けられた様々なトラップや、シャドーたちが捕えられている環境、与えられた地図に秘められた謎など、シャドーと生き人形を阻む関門は多いようです。
そしてこのお披露目はそれだけではないのです。
何やら企んでいるエドワードですが、その裏ではこのお披露目を見て、挑戦者たちの苦難の様子を楽しんでいる、謎のシャドーたちの姿が見え隠れして……?
どうやらある程度以上高い地位にいるシャドーが、娯楽代わりにお披露目を鑑賞しているようなのですが……
いったい彼らは何者なのでしょうか?
謎の多いシャドーたちですが、彼らの存在がその謎の一端をつかむ鍵となるのでしょうか?!
今巻のエミリコたちの奮闘や苦悩も必見ですが、今後描かれるであろうシャドーたちの謎が明かされる日も楽しみでなりませんね!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!