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今回紹介いたしますのはこちら。

「道産子ギャルはなまらめんこい」第1巻 伊科田海先生 

集英社さんのジャンプコミックスより刊行です。




伊科田先生は16年に別名義でチャンピオンの漫画賞を受賞してデビューされた漫画家さんです。
デビュー後チャンピオンで「サイコ・ロード」を短期集中連載、「GREAT OLD」を連載されました。
その後、ジャンプのプロアマ問わない漫画家募集イベント、スカウトキャラバン2018で認められ、ジャンプ+で再デビュー。
19年より本作を連載開始し、単行本刊行となりました。

そんな本作はそのタイトル通り、北海道を舞台にしたラブコメディです。
気になるその内容はと言いますと……?


北海道は北見市。
多分もう近いんでここからは散策がてら歩いて行きます、とタクシーを降りたのは、家庭の事情で東京から引っ越してきた16歳の少年、四季翼でした。
そこは一面の銀世界。
改めてみてみれば、人影は全然見えませんし、車すら通っていなくて静か。
その開放感たるや、言葉には言い表せないほどです。
空気の方もすがすがしく冴えわたっておりまして、翼は大きく深呼吸してその空気を胸の奥まで吸い込むのですが……
そのあまりの空気の冷たさに翼は驚愕!!
なにせ現在の気温はマイナス8度、本当に胸いっぱいに空気を吸い込めば肺が凍り付いてしまいかねない寒さなのです!
冬の北海道やべぇ、大地に試されてる!
この時期の引っ越しはタイミングが悪すぎる、解放感と引き換えに命を持ってかれそうだ……!!
イッキに体の芯まで冷え切った翼、とにかく早く引っ越し先まで行こう、と決断するのです!!
と、その時、行く先に一人の女子高生……ギャルがいることに気が付きます。
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北海道のギャル……
その生態に驚かされるのは、まずこの恐ろしい寒さに拘わらず生足を出していること!!
しかも着ている服はマフラーをしている以外はほとんど普通の制服姿、もっこもこの厚着をしている自分が凍えそうになっていると言うのに、彼女は化け物か!?と驚愕しきりなのでした。
そんな風に彼女を見ていますと、その彼女と目が合ってしまいました。
なに?
そう言ってこちらを振り向く彼女。
ちょっと驚く翼ですが、気を取り直して引っ越し先までの生き方を知っているかと尋ねることにしました。
彼女は翼の携帯をのぞき込み……多分ずっとあっち、と指さして教えてくれました。
彼女の寒さで赤く染まった鼻が可愛らしい、などと考えていた翼でしたが、ありがとうございます、とそそくさとそちらに向かおうとしました。
が、彼女はそれを呼び止めます。
歩いていけば、多分さん時間はかかるよ、と!!
その目的地は屯り待ちとはいえ同じ市内、いくらなんでもそんなにかかるとは思えなかった翼ですが……この北見市は日本一大きい都道府県である北海道の中で、最も大きい市だったりするわけで。
この位置でタクシーを降りたのは完全に見込み違いだったようです……
流しのタクシーを捕まえるのはほとんど無理、電話で呼んでも30分くらいはかかるだろうとのこと。
完全に詰んだ……と頭を抱える翼なのですが、そんな翼に彼女は、一緒にバスを待とうと声をかけてくれたのです!
彼女が乗ろうとしているバスが来るまではあと5分ほど。
幸い翼が行こうとする町も通るとのことで、これはまさに渡りに船というもの!!
助かりましたと感謝の意を示す翼に、彼女は翼がどこから来た人なのかと問いかけてきました。
東京からです、と素直に答えますと、彼女はあからさまにびっくりした様子!!
わざわざ東京からこんな僻地に、とそわそわしだすのです。
東京の人から見れば自分たちなんてださいでしょう、と心配そうに尋ねてくる彼女ですが、そんなことない、と翼が答えるとホッとした様子。
昔からダサイとみんなから言われていた翼、自分のそんな過去を知られていない事も含めて安心してしまうのか、素直な気持ちでこう続けました。
むしろ好きです、落ち着きます。
面と向かって好きと言われた彼女、翼の真意を知らないこともあって……ちょっぴり翼が気になり始めた様子。
さらに同い年だと聞くと、うちと一緒だ!と腕に抱き着いてきます!
しかもその上同じ学校に転入してくると知ると、こんなことってあるんだね、と
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完全に腕を組んで来たではありませんか!!
照れまくる翼、あの、この腕は……と恐る恐る尋ねました。
寒いんだもん、いや?
そんなことを言われてしまえば、流石に嫌ですとはいえず……!!
腕にそっと触れてくるお胸の感触は、コード越しでもしっかり感じてしまい、翼をさらに緊張させてきます!
さらに彼女、急にくしゃみをしたかと思うと、鼻水が出た、と翼に助けを求めるような顔をしてきて……!!
なんだか思っていたものと違う印象を受けた翼、ティッシュを彼女に渡してあげつつ、いろいろと想像を働かせてしまいました。
北海道の女子はみんなこうなのかなぁ、御東京ではこんな風に女子と話したことなかったなぁ、もしかしたらここなら俺も……
そんなことを考えて完全に気がそれていた翼、その襟もとに彼女はそっと雪を投げ込んできました!!
不意打ちをされ、驚いた翼は冷たい冷たい、なになになに!?と大慌て!!
そのあまりの慌てぶりが壺に入った彼女は大笑いして、いい反応すんね、と涙をぬぐうのです。
その涙はこの極寒の空気で凍り始め、まつ毛にくっついて光を反射しています。
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キラキラと輝く彼女の瞳は美しく、翼は思わず「綺麗だ」とつぶやいてしまい……!
改めてそんなことを言われてしまった彼女、顔を真っ赤にして……
ちょっとやめれよそーゆうの、わやなんだけど……

丁度やって来たバス。
そこに彼女は乗り込んでいきました。
口を滑らせてしまった翼の方も気の効いたセリフも言えず、彼女を見送るしかなかったのです、が。
なんとか、名前は?とだけ聞くことができました。
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冬木美波。
したっけ学校でね!
ピースサインとともにそう教えてくれた彼女は、バスとともに消えて行きました。
黒髪清楚系が好き、と自称していた翼ですが、流石に(?)道産子ギャル最高、と改宗の一歩を踏み出してしまうのです。
……改宗は置いておくとしまして、ここで翼は気が付きました。
バスに乗らなければならなかった、と……!
ちなみに次のバスまで、後4時間!!



と言うわけで、試される大地・北海道で、翼と美波が出会ったことから始まる本作。
偶然出会った二人が、偶然同い年で同じ高校、そしてこの後わかる事ですが、クラスも……となりまして、何かと縁があることがわかります。
そうなると運命といいますかなんといいますか、自然と二人の絡みも増えて行くわけでして。
北海道あるあると少年誌的なサービスシーンを盛り込みながら、二人の関係が徐々に近づいて行く様が描かれていくのです!!
もう第1話の時点からなんだかいい感じになってしまっている二人、第2話以降も美波の距離の爪型の早さもあり、どんどんと距離を縮めて行き……
美波の可愛らしさとともに、二人の関係の歩みを楽しんでいく作品になっていくようです!
勿論それだけのお話ではございません。
いろいろ意外な背景がありそうな翼のご家庭の問題や、今巻の終盤で出てくる新キャラクターなど、様々な要素が用意されております。
それらも絡み合ってのストーリー要素もしっかり用意されているのです!!

ついでに密かな見どころとしまして、伊科田先生のフェチポイントがそこかしこに見えるところがあげられる、かもしれません!
伊科田先生がかつてジャンプ+で発表した読み切りなども併せて読むと、本作をより一層楽しめるのではないでしょうか!?


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!