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今回紹介いたしますのはこちら。

「巨竜戦記」第2巻 本田真吾先生 

講談社さんのマガジンKCより刊行です。


さて、突如現れた巨竜によって、平和な日常を、幼馴染の栞を奪われてしまった鋼。
怒りに震える鋼は、竜を殺せる武器「叢雲の剣」に見出されます。
叢雲の剣と一体になり、叢雲の剣を祀って来た巫女・小宵とともに戦いに挑むのですが……



小宵に、叢雲の剣と「慈竜会」と、竜……「八岐大蛇」の関係を聞いた鋼。
そして栞がもしかすると八岐大蛇の中で生きている可能性を知り、一刻も早く戦いに行こうと息巻きます。
そんな時、タイミングよくなのか悪くなのか……再び街に竜が飛来したのです!!
すぐさま飛び出そうとする鋼だったのですが、突如としてその身体が動かなくなってしまうのです。
……小宵の仕業でした。
小宵は栄養ドリンクと称して鋼に渡した飲み物に、薬を入れていたのです。
鋼を薬で動けなくして、さらに鉄格子のついた部屋に閉じ込める小宵。
彼女は、日本を救うために今は鋼を活かせられない、というのです。
鋼の力はまだ未熟。
叢雲の剣を使いこなすこともできない今竜と戦っても、犬死するだけかもしれない……
鋼が十分な力をつけるまで、今は何千万の人が死んでも仕方がない、ととんでもないこと非情な判断を下す小宵……!
ですが小宵がこの国を守るためならば全てを切り捨てるような人間なのかと言えば、決してそうではありません。
小宵は……一人で、竜の襲い掛かった街に向かったのです。
何千万の犠牲が出ても仕方ない。
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でも……一人でも多くの命を救う……!

炎に包まれる街の中に悲鳴がこだましています。
息子がその炎の向こうにまだいるんだと泣く母親を、消防士が危険だからと止める。
炎の向こうではその息子が母を呼んで叫ぶ……
そんな地獄のような場所に、彼女は現れました。
炎の中に迷わず飛び込み、子供にそっと手を伸ばす小宵。
彼女はお母さんのところへ帰ろう、と優しい笑顔を浮かべるのですが……
そこに、竜が現れてしまったのです!!
竜は小宵たちの姿を見ると、間髪入れずに口から業炎を吐き出し……!!
そのすさまじい炎は、あたり一面を焼き尽くすほどの勢いと範囲で襲い掛かってきます。
小宵にはもはや、逃げる場所も、時間もありません。
逃げられない……
そう思った直後のことでした!
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鋼が駆けつけ、二人を守ってくれたのは!!
叢雲の剣を操り、盾のようにして二人を救った鋼。
ですが実は鋼の意思でここまでやって来たわけではなく、竜の存在を感知した叢雲の剣に引き摺られてここまでやって来た、というのが本当のところ。
鋼だけではなく、叢雲の剣も竜を倒したくて仕方がないようです。
……が、どうしたことでしょう。
突如として叢雲の剣は沈黙。
元の人間の腕の形に変化し、そのまま反応がなくなってしまったではありませんか!!
やはり鋼はまだ叢雲の剣を扱えないのでしょうか?
結果、逃げ惑うしかなくなってしまった三人。
しかもそこに竜による破壊の瓦礫が崩れ落ちてきてしまい、小宵が下敷きになってしまい……
もはや絶体絶命かと思われたのですが、そこで鋼はこんなことを言い出すのです。
叢雲の剣がどんな時に力を出すかわかったんだよ。
最初の暴走もさっきも、結果的に君を、二人を助けた。
つまりこの剣は、人を守る時に力を爆発させる!!
今がその時だろ!!
そう言って、鋼は小宵に圧し掛かった瓦礫を抱え、力を込めたのです!!
…………何も起こりませんでしたが。
草薙の剣の力の発動条件がわかった、というのは気のせいだったようです。
小宵はそんな鋼に、このまま道連れになりたいの、お願いだから逃げて、と状態を起こしながら鋼に懇願するのですが……
こんどこそ、「その時」でした。
ちらりと襟元から見える、小宵の胸。
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それが目に入り、思わずドキッとしてしまう鋼。
同時に
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草薙の剣が発動し、瓦礫をあっという間にふっとばしたのです!!
……草薙の剣の発動条件。
それは、もしかすると……!!



と言うわけで、まさかすぎる展開が待っていた今巻。
オーソドックスなモンスターおパニックものと見せかけて、こう言ったところでブッ込んでくるのが流石本田先生と言ったところでしょうか……!!
ともかくある程度とはいえ草薙の剣をコントロールすることができるようになった鋼たち。
ここから竜に反撃、と行きたいところですが、やはり一筋縄ではいきません。
いかに草薙の剣が使えようとも、竜は巨大で強靭。
簡単に倒すことなどできるはずもないのです。
さらにこの後、思いがけないキャラクターが再登場し、さらに驚きの新キャラクターが登場。
草薙の剣の真実などの数々の謎も用意され、物語も着々と進んでいきます。
本田先生ならではの強烈な個性を持つキャラクターと、スピーディーで予想をはるかに超える衝撃の展開が繰り広げられていくわけです!!
さらに草薙の剣の発動条件や、日本神話をモチーフにしたお話の関係もあってか、本田先生作品ではあまり前面に押し出されることがなかったエロス要素的なサービスシーンも……!?
今巻のラストでは、衝撃的すぎる格好の新キャラが登場し、本田先生の本気(?)がうかがえますよ……!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!