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今回紹介いたしますのはこちら。

「ピーター・グリルと賢者の時間」第5巻 檜山大輔先生 

双葉社さんのアクションコミックスより刊行です。


さて、望まないハーレムに更なる参戦者、ゴブ子が加わり、ますます股間の休まる暇のなくなってしまったピーター。
このままでは皆にばれるのも時間の問題ですし、それよりも先にピーターの体がもたないかも……?
今巻でも、そんなピーターに試練が降りかかるようです!!


ピーターはギルドの宝物庫に来ておりました。
目の前にあるのは、ギルドに伝わるオリハルコン製の宝剣、しらたき丸です。
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古代メシテロ語で純白を意味する「しらたき」の名を冠するだけあり、その美しさは目を奪われるほど。
それにしてもなぜピーターはこの剣の前に立っているのでしょうか?
それは……1週間後に行われる、戦士ギルドが有事の際にドワーフの里に駆け付ける、という傭兵契約の更新のための儀式を行うためなのです。
その儀式とは、「無双演武圧し切りダイナミック」。
名前はあれですが、要するに試し切りです。
穴倉に住むと言われているドワーフの天敵「セミモグラ」。
かつてドワーフにやとわれた戦士団がこのセミモグラを駆逐したと言う古事に倣って行われるこの演武、セミモグラの姿をかたどったクリスタル性の像を、しらたき丸で叩き切る、というシンプルなものです。
脈々と受け継がれてきたその儀式ですが、この大役を今年ついにピーターが任されることになりました。
正直ギルド長に蛇蝎どころではないくらい嫌われているピーター、自分に大任を任されることに驚きを隠せません。
ところがギルド長は、ルヴェリアとの婚約をするのなら、ピーターにもそれなりの立場が必要だ、この儀式を成功させたら今以上のポストを与えると約束しよう、と思いもよらない事を言い出すのです。
とうとうその態度を軟化させた……と、そんなつふぉうよい考えが通じないギルド長であることを、ピーターはよく知っております。
きっと裏で何かろくでもない陰謀を巡らせているに違いない、と警戒を怠らず、その大役を引き受けました。
そしてギルド長は、剣を手に良くなじませておくと言い、としらたき丸をいったんピーターへと預けます。
と同時に、いやらしい笑いとともにこう言い渡すのです。
粗末には扱ってくれるなよ、万一破損や紛失するようなことあらば、
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流石の儂でもかばいきれぬであろうからなあぁ……!
家に帰ったピーターは、ピグリットと一戦交えたあと、早速(?)剣を少し弄ってみました。
とはいっても万一のことが会っては困りますから、何かを切ったり本気で振ってみたりはせず、ちょっと構えてポーズを決めるくらいのことしかしません。
……が!
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何故かしらたき丸はぽっきりと折れてしまったのです!!
ピグリットから見ても、その壊れ方はあまりに不自然。
おそらくこれがギルド長の陰謀なのでしょう。
あらかじめ折れやすく細工しておいて、宝剣の破損、そして儀式の失敗の責任をすべてピーターに押し付け、出世どころか一気に失墜させようと言う……まさしく外道の所業!
ギルド長の陰謀であることはもはや疑いようもありません。
ですがそれをいくら主張したとしても、ピーターの言い分などすべて無視されてしまうはず。
ピーターが助かるには、何とかこの剣を直すほかないわけですが……オリハルコンの加工技術は、ヒューマンの世界からは失われて久しいとか。
もはや打つ手はないのか……?
そう絶望仕掛けたところで、おなじみの助け舟、ティムが登場。
そして、助かるための唯一の道を教えてくれるのです!
それは、その儀式の行われるドワーフの里には、まだオリハルコンの加工技術が残されているらしい、というものでした!
噂とはいえ、もはや縋れるのはそれだけ。
残り時間は一週間……
その間に、ドワーフの里で職人を見つけ出して剣の修復を行う。
それは途方もなく難しいミッションに思えますが、悩んでいる時間すらも惜しいところ!
土砂降りの中、あとのことはピグリットに任せ、ピーターは一人ドワーフの里を目指すのでした!!

そのドワーフの里には、天才の呼び声高い女職人、ミスリムがいました。
ですが彼女……ある理由から、物凄い大発明をするために引きこもりのような生活を送っています。
そしてその大発明を完成させるために、あるものが足りないと唸っておりました。
それは……最強の子種。
彼女は宙を仰ぎながら漏らすのです。
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最強の子種の持ち主が、都合よく向こうから現れてくれないかな。
……そうです。
このミスリムが、ピーターの新たなる、不貞の……!!



と言うわけで、またもとんでもない出来事が待っていた本作。
今までのあれこれは正直ピーターの自業自得感の強いものだったわけですが、今回の事件の原因はまぎれもなくギルド長。
そのギルド長の策略により、またもピーターは別種族の美女から子種を求められてしまう事態になってしまいました!!
ですがお話はすん練とは進みません。
今まではその目的は様々ながら、みんなピーター個人に対して好意的で、自分から望んで関係に及ぶ者達ばかり。
ですが今回のこのミスリムは、ピーターが嫌い……と言うわけでこそないものの、今までのヒロイン達とは全く違うアプローチでピーターと絡むことになるのです!!
果たして彼女はどんな人物なのか、目的は何なのか、行為に至る理由は!?
今までのヒロインとは全く違う彼女との絡み……本作の新たな一面が見られます!!

そしてこのシリーズの前には、ピーターの妹・ルーシーが登場するお話も収録。
このルーシー、関係上絶対にヒロインにはなりえないが為なのでしょうか、物凄い性質を持つキャラクターとなっています。
何故か彼女、奇妙な冒険な雰囲気と、ニコルソンな狂気を垣間見せる超危険人物!
彼女にピーターの所業が知られれば、とんでもないことになるのは間違いなく……!!
まさかの展開を迎えるドワーフ編のみならず、ルーシー編も今後の展開に作用するであろう見逃せないお話になっております!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!