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今回紹介いたしますのはこちら。

「怪談部の京香さん」第1巻 かれい先生 

KADOKAWAさんの電撃コミックスNEXTより刊行です。


かれい先生はイラストレーターとして活躍されていまして、漫画連載及び単行本の刊行は初となる漫画家さんです。
別名義で大人向けの漫画を描いていて、そちらでの連載や単行本刊行経験はある……という説もありますが、そこは皆様の目でご確認ください……!

そんなかれい先生の最新作となる本作は、所謂部活物です。
怪談部、という聞きなれないながら、どういう活動をしているか物凄く想像しやすいその部活動での日常とは……?



「怖いもの」が大嫌いな高校一年生、御子柴優。
今日も今日とて、中学校から一緒のクラスの同級生に雑な怪談で驚かされると言う日々を過ごしておりました。
いったんスイッチが入ってしまうと、恐怖のあまり我を忘れ、誰から構わず抱き着いてしまうと言う困った癖を持っている優は、面白がってからかってくる同級生への文句をつぶやきながら歩いておりました。
すると、彼の顔に何かがふわりと触れてきました。
……長い、女性の髪……?
思わず上を見上げますと、そこには……髪の長い女性の姿が……!!

反射的に逃げ出そうとしてしまう優でしたが、その女性は幽霊の類ではありませんでした。
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部活動の新人勧誘ポスターを貼ろうと高いところで作業していたところ、脚立が倒れてしまって降りるに降りれなくなってしまって困っていたのです。
雄が通りがかったおかげで助かった彼女、優にお礼を言いながら……優があるものを落としたことを目ざとく発見していました。
それは「入部届」。
一年生の優は、何の部活動に所属するのかまだ決めかねていたのです。
勧誘ポスターを貼ろうとしていただけに、その女性は自身の所属する部活への新入部員を待ち望んでいたようで。
この女性……二年生の引弓京香が美人だったことも無関係ではないでしょう。
優は誘われるまま、彼女の部活の見学に行くことになったのでした。

ですが、その部活動の活動場所の前まで来ると……優の表情はこわばっていきます。
なにせそこは、見るからにおどろおどろしい、今は授業などが行われていない旧校舎。
その二階の奥に部室がある、というのです!!
既にもう怖くなってきてしまっている優、恐怖のせいなのでしょうか、道中通りがかった空き教室から何やら人の声が聞こえたような気がしてしまいました。
京香は、建物が古いから雨とか風の音がそう聞こえただけだろう、とあっさり流すのです。
そうですねと流すに流せない優、いい加減京香の部活が何なのか知りたくなったわけですが、そこでタイミングよく部室にたどり着きまして。
京香は振り返り、優にこう言ったのです。
ようこそ、我が怪談部へ!

見るからに曰くでもありそうなオカルト集漂うグッズの並ぶ部室。
そこまで来れば、優も目の前に拡がる現実が理解で聞いてしまいます。
やっぱり帰ります、と踵を返して逃げ出そうとするものの、その言葉を言い切る前に他の部員が顔を出し、今年は新入部員ゼロでヤバかった、君は救世主だ、と感謝の言葉とp歓迎ムードを投げかけられ……帰りづらい雰囲気に。
そして流れるように自己紹介が始まりました。
部長の京香の他の部員は二名。
副部長の羽月茉莉、そして嬉野鈴と、部員三名はみんな二年生のようです。
同じ部員同士、茉莉と鈴って呼んでね、とフランクに、既に部員認定して話しかけてくる彼女たちに、ますますもう帰ると言いだせなくなる優。
そうこうしている間に、今日かは新入部員歓迎様に練習した、という怪談を披露し始めてしまいました!!
その努力をむげにすることもできず、この一話だけ聞いて帰ろう、と涙と恐怖をこらえながら正座する優に……京香は、早速会談を語り始めるのです。

先ほど優が声を聞いた気がすると言う空き教室。
もしかしたらあれは本当に「声」だったのかもしれない。
この校舎にはこんな話がある……

とあるクラスに、友達のいない女の子がいた。
人と話すのが苦手な彼女は、いつも一人芝居のように会話の練習をしていた。
その行動は、周囲に不気味に思われ、一層彼女と周囲との間の溝を深めていることを知らずに。
感情も込めて練習を続けていた彼女は、とうとう明日誰かに話しかけようと決意した。
ところが決意を固めたその日、校内の階段から転落し、あっけなく事故死してしまった……
そのしばらく後、ある生徒が誰もいない教室から話し声が聞こえてくるのに気が付く。
亡くなった女の子の席のあたりから、聞こえ続ける話し声……
生徒はおびえてその場から逃げ出そうとすると、その耳元で
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聞こえてるならお話しよう?
そう囁かれた……


もしかしたら優の聞いた声は、その女の子の声かもしれない、そうだとしたら気付いてくれた嬉しさにこちらをうかがってるかもしれない。
そう怪談を締めくくられると、とうとう優は我慢のダムが結界!
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たまらず、京香に想いきり抱き着いてしまったのです!!
鈴のミドルキックがさく裂して二人は引き離され、優も正気を取り戻し……自分の癖のことを明かして謝罪。
怖い目に合うと誰にでも抱き着いてしまう悪い癖があって、それを治したいと思ってるんですが……と、わかりやすく落ち込むのです。
ですがそこで、京香はこう言いました。
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それって悪いことですかね?と。
勿論抱き着くことではなく、怖がりである、ということが、です。
怖がりと言うのは、ホラーを楽しむための才能で、自分はもう慣れてきてなかなか怖がれないから羨ましい。
それに自分の階段をそこまで怖がってくれたのは、真剣に話を聞いてくれたと言うことで、それも嬉しかった。
……そう言われますと、優もまんざらではない気もしてきます。
何より、慣れる、というのは優の求めている怖がりの克服につながるかもしれません。
部活も決まっていなかったことですし……優は怪談部への入部を決意します!
抱き着き癖は今後なんとかしてもらうとして、京香はもちろんのこと、茉莉は優の怖がりが面白いと大歓迎、鈴も抱き着いたらまた蹴飛ばすから、と言いながらも受け入れてくれました。
こうして、怖がりの優の……彼が最も縁薄いかと思われていた、怪談部での活動がスタートすることとなるのでした!!
……歓迎の夜通し百物語をやろう!と盛り上がる京香に、早速勘弁してくださいと懇願する、という幕開けで……!



と言うわけで、怖がりの主人公が、階段を楽しむ部活に入ることになる今巻。
基本的には女子ばかりの部活で主人公の男子一人、というハーレムものの形に近い部活物になりますが、第1巻の時点ではとりあえずそういった作品に付き物の萌え要素やらサービスシーンやらは控えめ。
割と真面目に(?)怪談をして、その怪談周りでのドタバタをコミカルに描いていくコメディとしての側面がクローズアップされております。
とはいえそれは、この第1巻は部員以外も含めたキャラクターの顔見せや人となりを描いていったり、これから先にあるであろう展開のための準備と思しき要素が多めなこともあるでしょう。
第2巻からはサービスシーンが増えるですとか、ラブがコメる展開が行われるですとか、各キャラと優の関係を深めて行くですとか、いかようにも展開していくことができそうで、今後の展開に注目せざるを得ませんよ!!

そんなドタバタコメディや、個性的なキャラクターの活躍が楽しめ本作ですが、ホラー要素もしっかり描かれていることも注目したいところ!!
コメディの添え物としてだけではなく、ホラー部分はホラー部分でしっかり「怖いもの」を描かれているのはホラーファンとしては見逃せますまい!!
こっち方面の充実も大期待ですね!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!