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今回紹介いたしますのはこちら。

「忍ぶな!チヨちゃん」第4巻 設楽清人先生 

エンターブレインさんのハルタコミックスより刊行です。


さて、身体に刻まれた忍びの掟のせいで、どうしてもワタルに思いを伝えきれなかったチヨちゃん。
そんな状態のチヨちゃんには隙が多すぎると、チヨちゃんの父上は記憶を消す忘露丸を飲ませようとしてきます。
なんとかその父上の強要から逃れ、ワタルに思いを告げようとするのですが……



どうにもならない緊急事態に追い込まれ、チヨちゃんは自ら忘露丸を口にしてしまいました。
その甲斐あって、そのピンチからは見事脱することができ、チヨちゃんは今までの日常に戻ることができました。
……ワタルと出会う前の、日常に。

とはいえ、やはり完全に今まで通りとはいきません。
頭に特定の人物を思い浮かべながら口にすると、その人物の記憶を完全に破壊できる。
そんな忘露丸ですが、副作用としてその他の人物に関しての記憶も壊れてしまうのです。
幸い妹のサヨ代のことは覚えておりまして、以前のような仲良し姉妹に戻ったのですが……
父上のことを完全に忘れておりまして、もともと人見知りのチヨちゃんはあのおじさんは誰だ、とサヨ代に隠れておびえるようになってしまいました。
このことに関しては……正直言いまして、今までさんざん千代ちゃんを振り回してきた父上、いい気味だと言わざるを得ないのですが……
問題は、クラスメイト等の、今まで時間をかけて徐々に打ち解けてきた友達のことを忘れてしまっていること。
チヨちゃんは学校に通い始めた当時のように、人目を忍んで学校生活を送るようになるです。

そんなチヨちゃんを一番心配しているのが、ほかならぬワタルです。
チヨちゃんは、忘露丸を飲まざるを得なくなってしまったその直前に……その思いを告げていました!
ですがワタルの返事を聞かないまま窮地に追い込まれてしまい、忘露丸を口にしてしまったのです。
返事をできないまま宙ぶらりんになっていたワタルは、なんとか千代ちゃんに自分の想いを伝えようとします。
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しかし今のチヨちゃんにとっては知らない男子の一人にすぎず……逃げ回る日々が続くのでした。

チヨちゃんは、ワタルのことを自分のストーカーか何かだと勘違いしていました。
そして、そのワタルの後を更について回るタマミのことは、そのワタルのストーカー、ストーカーのストーカーだととんでもない結論に達したのです。
チヨちゃんの事情を知らないタマミは、何故チヨちゃんが最近自分を避けるのか問い詰めようとしていたのですが、もちろんそれもできず。
タマミは……尻尾をつかめないチヨちゃんに対し、絶交だと叫ぶのでした。
タマミの、ワタルの想いも知らず、モテる女は辛いななどとほざきながら二人をまいていたのですが、このままではいけないなと決断。
ワタルに気を持たせ続けるのも悪いし、何かの拍子で自分が忍び飛ばれてしまっては雀家もまずいことになる。
そう考え、きっぱりとお断りすることにしたのでした。
記憶を失っているとはいえ、チヨちゃんはチヨちゃんです。
堂々とお断りをすることなどできるはずもないのですが……それにしても、何故かなかなか踏ん切りがつかないのです。
こそこそとワタルの後をついて行き、どうにか声をかけようとタイミングをうかがうチヨちゃん。
ですがどうしてもそれができず、やむなくお断りの旨を認めた手紙を渡すことにしました。
なのにそれもなかなかできません。
自分がなぜか異様に緊張してしまい、手紙が渡せない。
それでも自分を奮い立たせ、自動販売機で何かを買おうとしているワタルの背後に
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サッと降り立つのです!!
その瞬間でした。
何故か、依然もこうして手紙を渡そうとしていた、という記憶がフラッシュバックしたのは!!
その記憶がよぎった瞬間、思わず用意されていたどんでん返しの壁を使って身を隠してしまうチヨちゃん。
今のはなくした記憶?
よくわからないけど、前にも渡し、手紙を……
そう考えた瞬間、
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チヨちゃんの瞳からは涙がぽたぽたと滴り落ちてきて……!!
その頃、サヨ代は選択をしようとチヨちゃんの服を手に取っていました。
チヨちゃんはポケットに飴玉などをいろいろ入れたまま洗濯籠に服を入れてしまう癖がありまして、サヨ代はいつもぽっけを確認するように言ってるのに、とため息をつきながらそれらを取り出していきます。
すると、その中から……
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忘露丸の、一個の半分ほどの欠片が出てきてではありませんか!!!
なんとチヨちゃん、、忘露丸を飲まざるを得ない、追い込まれた絶体絶命の状況で、半分にかみ砕いて飲む、という悪あがきをしていたのです!!
するとそこでこんな疑問がわいてきます。
忘露丸を飲んで破壊されてしまった記憶は絶対に戻ることはない。
でも……半分しか飲んでいないとしたら、その効力も完全ではないのではないか……!?
記憶が完全に破壊されずに残っていたら、何かのきっかけで思い出すことがあるかもしれない。
サヨ代はそんな可能性に思い当たると……半分に割れた忘露丸を、何故か父上には告げずにそっと隠し……!!

チヨちゃんのフラッシュバックは、つまりそう言うこと、なのかもしれません。
ですが忘露丸の力は、半分でもあっさりと記憶を取り戻させるような甘いものではありません。
果たしてチヨちゃんは、忘露丸の力から逃れ、ワタルのことを思い出すことができるのでしょうか。
それとも………!!



と言うわけで、いよいよ完結となる本作。
思いを告げたものの、その返事を聞けないまま記憶を失ってしまったチヨちゃん。
忘露丸で忘れてしまった記憶は戻ることが絶対にないため、そこでチヨちゃんの募らせ続けてきた思いも露と消えてしまったかに思われました。
ですが、わずかな望みにもかけてみようと足掻くほど、失う前のチヨちゃんの思いは強かったのです。
その記憶を失う前のチヨちゃんの最後の望みは、実を結ぶのでしょうか。
そしてその可能性に気が付いたサヨ代はどう動くのでしょうか。
今までチヨちゃんを応援し続けてきたタマミは?
チヨちゃんのクラスメイト達は?
……返事をしなければならない、ワタルは……!!
泣いても笑っても最終巻。
チヨちゃんの、ワタルの想いの辿り着く先はどうなっているのか!?
涙無くしては読むことのできない、チヨちゃんの恋と忍びの物語の結末……ぜひとも皆様の目でご確認ください!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!