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今回紹介いたしますのはこちら。

「大巨蟲列島」第2巻 原作・藤見泰高先生 漫画・廣瀬周先生 

秋田書店さんのチャンピオンREDコミックスより刊行です。


さて、脱出のために新たな島、辰野神島にやって来た睦実たち。
燃料や食糧などの確保をして早くこの島も脱出したいところだったのですが、この島でも巨大化した虫たちが幅を利かせておりそう簡単に事は進みません。
その上、一筋縄ではいかない曲者の登場や、予期せぬお願いまでされることになり……?



睦実たちに助けを求めてきた男・無雲。
彼の仲介もあり、一度は牙をむいてきた島民たちも、睦実たちを受け入れてくれたようです。
そしていよいよ、無雲が助けを持てめてきたその理由……彼の妹の様子を見ることになりました。
無雲の妹、葵は巨大な蚊に刺された後に体調を崩したとのことで。
虫に詳しい睦実や、医療の心得がある識森が調べ、できることなら治療しようと言うことになったのですが……
なんと葵、
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今日の夕方あたりから、身体から出血し始めたと言うではありませんか。
蚊に刺されて発病したと言うことから、ウィルス感染かと思っていた睦実なのですが、蚊が媒介する感染症にこのような症状を伴うものは、睦実の知る限りではありません。
ですが、識森には心当たりがあるようです。
これは……壊血病ではないか?と。
壊血病と言うのは、その昔の船乗りたちが恐れていた病で、長期間ビタミンCを取らない事で歯茎や粘膜、毛細血管から出血が始まり、止まらなくなり……そして死に至ると言う恐ろしい病気です。
しかし葵は、長期間ビタミンCを摂取しなかったと言うわけでもなさそうで……
そこで今度は睦実が思い当たりました。
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蚊の唾液には、血小板の効果を薄めて血を固まらなくする効能があると言います。
医療にも利用され、か野田駅から研究された薬で血栓を溶かすこともあるとのことで……巨大化した蚊の唾液で、血小板の効果が著しく低下し、壊血病のような症状を発症してしまったのではないか……?
もしそうだとすると、一刻も早く成分輸血をしなければ危険でしょう。
病状を回復させるには至りませんが、少なくとも症状を和らげることはできるはずです。
そこで睦実は、島民何名かと、青山とともに、森の中を通って近くの診療所へ輸血用の血液を取りに行くことにしたのでした。

幸い、危険と遭遇することなく診療所にたどり着き、血液のパックを手に入れることができました。
ですが道中、「何か」がそう遠くない場所に言う気配を感じていた睦実。
気を引き締めて帰り道にも挑みたいところなのですが、その前に、睦実たちに一度襲い掛かってきた島民の男、京介が声をかけてきました。
その目的は……謝罪でした。
しっかりと土下座をしての謝罪。
以前この島にやって来た別の人物が、ひどい裏切りをしたことで、京介たちはよそ者たちを全く信じることができなくなっていたのだとか。
そんな背景もあって睦実たちを襲ったと言うのですが、睦実たちも大きな被害は受けずじまいでしたし、何よりそんな事情があるなら理解もできるというもの。
すんなり許す睦実ですが、それならばと仲直りに固めの杯をかわそう、と診療所にあった酒を進めてくる京介。
未成年だからと断る睦実ではありますが、京介の顔を立てるために一敗だけ、と言われては流石に断り切れず。
一杯口にする睦実と青山……ですが、このふたり、相当お酒に弱い体質だったようで。
あっさり酔いつぶれて眠り込んでしまうのです。
眠り込んでしまった二人の様子は、漁師見習の島民、鏡が見ることに。
のこりの京介たちは、先に戻って輸血を行おうと診療所を出て行きます。
その後、出会ってそうそう睦実に恋しちゃっていた鏡が睦実に手を出そうとするなどいろいろありまして……ともかく睦実が起きたわけですが、そこで急に血相を変えて叫ぶのです!
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だめです、あの森は危険です!と!!

その頃、京介たち三人は葵の元へ急ぎ、走っていました。
慌てるあまり転んで、鞄に入り切らずポケットに突っ込んでいた血液パックを破ってしまったりもしましたが……
その後待っていたのは、それどころではない窮地だったのです!!
最初に見かけた時、京介たちとは別の場所で何とか生き延びていた島民の誰かかと思ったそれ。
ですがそれは、瞬く間に京介たちに迫ってきたではありませんか!!
それの正体は……
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見るもおぞましい、巨大な触手のような生物だったのです!!


と言うわけで、新たな脅威が迫る今巻。
この触手のような生物は……ヤマビルです。
ヒルと言えば血を吸う生物として有名ですが……この人間ほどもある巨大な昼に吸い付かれたら……!!
考えるも恐ろしい結末が待っていることでしょう……!!
しかもこう言った生物、単純な体の構造をしているだけに生命力も非常に強いもの。
ちょっとやそっとでは撃退もできないでしょうし、睦実がいない今弱点などを知ることもできません。
果たして京介たちは巨大ヤマビルの襲撃から逃れることができるのでしょうか……!?

そして物語は次なる展開へ。
辰野神島の島民が協力的になってくれたことで、燃料や食糧の心配はなくなったわけですが……
脱出しようとしたときにまたもトラブルが発生。
通信を回復する必要が出てきてしまいます。
その通信を回復する手段は、この島の通信をまとめている基地局に行かなければ見つからないようで……
危険なヤンマが跋扈するこの島で、基地局まで行くのは言うまでも困難です。
ですがその上、危険なイメージがあまりないある虫の脅威が襲い掛かってきて……!!
次々に明かされる虫の恐るべき力。
そんな中で強く結びついていく睦実たちの奮闘、そして忘れてはいけない(?)サービスシーン!
今巻も見どころいっぱいです!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!