3階の者だ!!

DEBがお送りするネタバレありのコミックス紹介ブログです。 短編物では一話にスポットを当てて、長編物ではこの後どうなるの?と言うところまで紹介しているつもりです! ※作品記事につきまして、権利者様が問題があると感じられた場合はご一報ください。対応いたします。

カテゴリ: 八十八良

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本日紹介いたしますのはこちら、「ウワガキ」第3巻です。
エンターブレインさんのビームコミックスより刊行、Fellows!にて連載されています。

作者は八十八良先生。
本作の今までの紹介は、「ウワガキ」のテーマにてまとめております。
よろしければ併せてご覧くださいませ。

さて、着々と距離を縮めていく小秋と安治川。
佐藤と分かれてしまった千秋は、一人でもこの佐藤を好きな気持ちを忘れずに戦い抜こうと決意します。
そんなことを知らない安治川は、始めたバイト先でチアキの元彼とは知らず佐藤と親しくなってしまいまうのでした。

佐藤と親しくなったことで、佐藤の人となりや、チアキと別れるに至った心の動きなどを知った安治川。
小秋は好きだが、千秋も大事。
そう考える安治川は悩み、この勝負を降りることも考えます。
そんな折、佐藤の今の恋人である佐和の「好きな人が2人になったんだから両方好きで当たり前」「女の言葉をそのまま受け取っては駄目だ」と言ったアドバイスなどもあり、何事かが解決したわけでもないながら前向きな気持ちになれました。
晴れやかな顔で自宅に帰ると、入れ代わるように家を出て行く小秋と遭遇。
小秋はその別れ際、「千秋と話をつけてくる」と言い残していったのでした!!
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慌てて後を追いかけようとした安治川ですが、そこには待ち構えていたかのように山田がいまして。
彼にそそのかされるまま、一緒に小秋の備考をすることになってしまうのです。
やがてたどり着いたのはカフェでした。
どうやら小秋はここで千秋と待ち合わせをしている様子。
そこでふたりは変装し、ちょっと離れた席に座って様子を窺うことにしたのでした。

なにせ千秋と小秋は同じ人物同士。
なんだか仲よさげにやっているそのやりとりを、安治川と山田は盗聴器的なアイテムでバッチリ聞き取っております。
で、そのやりとり。
小秋が、安治川のなんだか変な様子から千秋と佐藤が別れていることを感づいていた、と打ち明けたことから始まりました。
千秋はその件に関してもう吹っ切れておりますので、あっけらかんとそれを認めた上で逆に小秋は安治川とどうなのかと聞き返してきました。
すると小秋、これまたあっさりと安治川のことが好きだと認めてしまうではありませんか!
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その言葉にびっくりするやら照れるやら、面白い感じになってしまう安治川。
そんな彼の心境などお構いなしに、小秋は続けるのです。
ちっとも格好良くはないんだけど、いざって時は違う。
他人のこととなるとスイッチが入り、いつだって自分より相手を大切にするんだ、と。
安治川が千秋に言った、「千秋も大事」と言う言葉を聞いたときに小秋は自分が安治川のことを好きだと確信したんだそうで……
幸せそうな表情を浮かべて語る小秋を見て、千秋は自分のことは気にするなといいかけるのですが、それをさえぎるように小秋はまた驚きの言葉を投げかけてくるのです。
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「だから降りる」と言う!!

今までの言葉と相反する内容の言葉ですが、それも安治川が好きだからこその言葉でした。
安治川が、千秋が佐藤と元通りになって幸せになることを望んでいるから、自分もそれに協力したいんだ。
そんな小秋の言葉に、千秋は好きな人の言葉なら従うのかと声を上げるのですが、それは千秋が佐藤が望んだから別れたのと同じようなものだと小秋は主張。
そして、その旨を伝えようとしたのか、山田に電話をかけると言い出したのです!
今電話をかけられたらここで着信音が鳴ってしまいます。
ヤバイと感じた安治川は、山田の携帯をへし折るのですが、実はもう千秋と小秋は山田の存在に気がついていたようで。
咄嗟に山田が自分のコピーを一体作り出したことで、安治川の存在は気がつかれませんでしたが……
ともかくこれで電話で聞くと言う手間は省かれたわけで。
小秋は、自分が安治川の事を友達として好きだったら記憶の上書きはされてしまうのかと尋ねて来ます。
その場合は上書きされない、と確認を取ると、もういいよと山田を帰らせるのでした、
残された小秋は、安治川のことを上書きされたくないし、友達として付き合っていくしかないと苦笑い。
千秋は自分を上書きすればいいのに零すのですが、小秋はそれじゃ佐藤のことが消えてしまう、これしかない、と寂しげな表情で応えるのです。
そしてその直後、小秋は「恋愛って辛いんだな」と漏らし、千秋もそれを肯定するのでした。
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大粒の涙をぽろぽろと流しながら……

日もとっぷりと暮れたあと、小秋はけろりとした顔で安治川宅に帰ってきました。
そして何食わぬ顔で安治川に、やっぱり安治川は恋愛対象って感じじゃないから、自分も勝負から降りるわ、といつもの調子を完全に装いながら宣言するのです。
それを聞いた安治川。
本当の気持ちは、盗み聞きしていた会話の内容で痛いほどよくわかっています。
佐和からもらった、女の言葉をそのまま受け取るなと言うアドバイスは本当だと自分に言い聞かせるようにつぶやき…・・・
安治川は小秋をそっと抱きしめました!
小秋はドキドキしながらも思わず安治川を突き放し、友達はこんなことしないだろ!と一喝したあと、2人で協力して千秋に佐藤を取り戻させよう!と言うのです、が!
安治川は彼らしくないはっきりとした言葉で「それは断る」と拒否!
そしてこう告げるのです。
勝負は降りて、千秋は勝たせる。
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融合後の千秋を俺が落とす!!

というわけで、はっきりとしたゴール地点が見えてきた本作。
物語もいよいよ佳境といった雰囲気です!
これからの見所は、本当に安治川の思惑通りことが進むのか、でしょう。
予定通り千秋の恋愛感情が勝つのか?
なんだかんだいって小秋の思いのほうが勝ってしまうんじゃないか?
という勝負の結果から、そのあと佐藤へ強い思いを持つ千秋の心を本当に奪い取れるのか?と言うところが肝となりそう。
ですがそう簡単に物語は進まず、なんだか山田関係のほうで怪しい動きが見えてくるのです。
突如として安治川のクラスにやってきた教育現場の視察員、ジェーン・スミス。
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日本の男性に当てはめれば山田太郎のような、シンプルすぎる名前の彼女、どうも山田のことを狙っているようで……
彼女の陰謀(?)が山田の実験にどんな変化を齎すのか、あるいはそこはそれで別のものを生み出すのか。
どちらにしてもクライマックス間近の本作、最後まで目が離せない展開になりそうです!!

予想外のゴールを目指す、「ウワガキ」第3巻は全国書店にて発売中です!
フィナーレを目指しての展開が始まった本作。
次の第4巻で完結となる予定だそうで、もはや三人(二人?)の恋愛模様は待ったなし!
最後の瞬間まで見守るしかありませんね!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


ウワガキ 3巻 (ビームコミックス)
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本日紹介いたしますのはこちら、「ウワガキ」第2巻です。
エンターブレインさんのビームコミックスより刊行、Fellows!にて連載されています。

作者は八十八良先生。
本作第1巻の紹介は10年6月28日の記事にて記載しております。
よろしければそちらのほうもご参照いただけますと幸いでございます。

さて、片思いの少女が2人に分裂し、そのわかれたコピーと付き合う(のを目標にする)こととなった安治川。
数ヵ月後この2人は元の1人に戻されるのですが、その際にある決め事が課せられています。
元の少女、千秋はすでに付き合っているとある男性と、その彼氏の記憶だけを欠けさせたコピーの小秋は安治川とうまいこと愛を育んでもらい、その愛の思いの強さが強いほうの気持ちが上書きされると言うものです。
いろいろな事情もあってその不可思議なテスト(?)を受けることにした安治川は成り行き上小秋と同居することに。
一度千秋にふられている安治川ですが、それは彼氏がいるからであって決してもともと嫌いなわけではない千秋=小秋は、その生活の中で徐々にと言うか、けっこう順調にいい関係になって行きます。
一方の千秋も彼氏の佐藤とラブラブやっている様だったのですが、なにやらいきなり雲行きが怪しくなってきて……

いつものように佐藤と同じバイト先に向かった千秋。
ところが店長から突然佐藤がやめてしまったと聞かされました。
あわてて佐藤の携帯に電話をかけてみても、すでに番号が変わってしまっている様子。
千秋は店長から佐藤の住所を聞きだし、バイトを放り出してその住所へ向かうのでした。

その住所にたどり着き、佐藤が住むはずの部屋のインターホンを連打。
一向に出てくる気配はありませんが、構わず連打しているととなりの部屋から住民がうるさくて寝れないぞと飛び出してきました。
ここは大学の男子寮だし部外者立ち入り禁止だし、昼寝中の自分の邪魔だから早く出て行けと言う隣の男ですが、千秋は自分にも引き下がれない理由があると言い張ってインターホン連打をやめません。
その勢いから何かがあったことを察したのか、となりの男性はあきらめてタバコを加えながら千秋が佐藤の彼女なのかと尋ねてきます。
どうもこの男性が佐藤と面識があるらしいことがわかった千秋は佐藤が今どこにいるのか問い詰めるのですが、男から帰ってきたのはおとといくらいに引っ越したという衝撃的な答えでした。
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なんと佐藤は大学を辞めたのだそうで、そうなると必然的にこの大学の寮は引き払わなければならないのだとか。
男性は佐藤がどこへいったのかまで知っている仲ではないとのことで、手がかりを失ってしまった千秋はうつむきながらそこを走り去るしかありません。
そんな暗く沈んだ千秋を見送った男性は部屋に戻り、そのままベランダに出るとそこには佐藤がいるではないですか!
この男性の言葉は、佐藤に頼まれてやってくることが予想されていた千秋をやんわりと返すための狂言だったと言うわけです!
大学を辞めてここを引き払うのは事実で、順番が変わっただけだと語る佐藤。
ちゃんと話したほうがいいんじゃないかと言う隣の男ですが、佐藤は自分なりに考えてこれがベストだと判断したのだといいます。
が、それを否定したのは下の庭から2人の様子を睨みつけていた千秋でした!
千秋は昼寝中だと言うのにタバコを懐に入れていた男の状態に気が付き、お話がうそであることを見破っていたのです。
しっかりと佐藤を見据えて自分の下を突然去ろうとした理由を尋ねる千秋。
ここでお茶を濁しても仕方がないと思ったのか、佐藤はズバッと真相を口に出しました。
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他の女性と付き合うことにした、と。
仕方がないとは口にするものの、千秋の心の中では様々な思いが駆け巡っている様子。
拳を握り締め、一度立ち去ろうとした千秋はもう一度佐藤のほうを振り返り、店長が給料を取りに濃いといっていることを伝達。
そして例の「上書き」のことを脳裏によぎらせ、
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「今までありがとう、さようなら!」と言う言葉を残して今度こそその場を離れたのでした……

その場は涙を見せなかった千秋も、帰り道では溢れる涙を抑えることが出来ません。
ぽろぽろと涙を流しながら歩いていると、前方に楽しげに歩いている安治川と小秋の姿を発見してしまいます。
思わず看板の陰に隠れ、涙を流しながら2人をやり過ごす千秋。
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彼女の愛の強さを示すメーターは、その心のブレを表すかのように急降下するのでした……

自暴自棄になってチャラい人にナンパされるままに連れて行かれたりしちゃう千秋。
いち早くその荒れっぷりを察知した山田によって、色々危ないことには至らなかったのですが、こんな状態の千秋を放っておくことなどできません。
強がる千秋にうまいことたまりこんだものを吐き出させ、心まで和ませて上手にケアする山田。
人心地ついた千秋は山田のほうに向き直り、こんなことを言い出したのです。
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佐藤のコピーは作れるのか、と!!

一方の安治川は母へのプレゼントを買うためにアルバイトをすることに。
短期でがっぽり稼ぐため、辛いらしい宅急便の仕分けのバイトに挑むことにしていました。
その面接にやってきていたのですが、そこへもう1人面接を受ける男性が来ています。
安治川にも気さくに声をかけてくれる好青年のその男性、なんと言う偶然か
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佐藤!!
このとんでもない偶然がこの後の展開をどう左右していくのでしょうか!?
いきなり佐藤のコピーを作らせようとしだした千秋の真意は!?
そして、そんな思い付きが実現してしまうのか!?
物語は新たな局面を迎えます!!

と言うわけで、いきなり愛の強さ対決をするまでもないような状態を迎えてしまう本作。
この時点ではまだ小秋と安治川がきちんと付き合ってはいないものの、そうなるのはもはや時間の問題。
佐藤はと言うと、別の女性と付き合うことになったと言うのがウソではなく、その意中の人が登場して千秋の恋が実ることはないであろう事が決定付けられてしまいます。
この勝負はもはや決まったのかと思いきや、彼氏に関連付けられた記憶がない小秋を、かつて片思いしていた千秋と同じ存在としてあつかっていいのかと安治川が考えてしまうという別方面での問題が生まれるのです。
その上佐藤のコピーを作ろうとしていた千秋、思いもよらない方向でこの戦いを続行することを決意!
この戦いはまだまだ決着とはならなそうです!!

いきなり勝負が決定付けられてしまったかのような展開を迎える「ウワガキ」第2巻は好評発売中。
ですが物語はまだまだ新たな展開が用意されており、すんなりと終わるわけがないのです!!
これからも様々なアレコレが巻き起こるでしょうし、今後もまだまだ目の離せないストーリーが続いていきそうですね!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


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