3階の者だ!!

DEBがお送りするネタバレありのコミックス紹介ブログです。 短編物では一話にスポットを当てて、長編物ではこの後どうなるの?と言うところまで紹介しているつもりです!

カテゴリ : 中山昌亮

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本日紹介いたしますのはこちら、「BLACK JACK ~青き未来~」です。
秋田書店さんの少年チャンピオンコミックスエクストラより刊行されました。

作者は原作が手塚治虫先生、脚本が山石日月先生、漫画が中山昌亮先生。
手塚先生に関してはもはや説明不要でしょう。
山石先生は本作がデビューとなる方ですが……山と石、そして日と月を合体させると別名義の漫画家さんが正体であることがわかると思います!
そして中山先生の作品は「中山昌亮」のテーマでまとめましたので。あわせてご覧くださいませ。

さて、73年に生み出されてから今に至るまで、名作として高い評価を受けている「ブラック・ジャック」。
手塚先生が鬼籍に入られた後も、何度となくリメイクなどが繰り返されてきました。
そんな中で本作はその著作が高い評価を受けている岩明……山石先生と、丁寧な筆致に定評のある中山先生の強力タッグによって紡がれるのです!

西暦20XX年。
どこかの難民キャンプにある医療施設で、数名の医師たちが噂話に興じていました。
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60近い年齢になると言うブラックジャックを襲っていると言う奇病の話を。
いきなり昏睡が襲ってくる、原因不明の難病。
その病気と闘いながらも、彼は今も例の超高額報酬と引き換えの手術を行っていると言うのです。

医師たちが噂話をしているキャンプには、行き場を失った難民たちが次々とやってきます。
その理由はひとえに、「隣国」にあるのです。
クロエと言う女医を中心に語られていたブラックジャックの噂話。
奇しくもその「隣国」にブラックジャックはやってくることになるのです。

ブラックジャックが助手のグエンとともにやってきたその国は、独裁国家ハロイ。
全時代的な絶対専制国家であり、絶大なカリスマであるムタリロが統治をしていました。
いくらカリスマといえど、独裁国家がきちんと完全なる平和の元に統治されることなど稀です。
このハロイもご他聞に漏れず、国の金は軍備につぎ込まれ、民衆は貧困にあえいでいます。
そんな危うい均衡の元に成り立っていたハロイに思いがけないトラブルが。
ムタリロが、重病に倒れてしまったのです。
どんな形にしろ、独裁国家と言うのは1人の求心力を持つ人物がいてこそ成る物な訳で。
残念ながらムタリロの後釜が務まるほどのカリスマはハロイにはおらず……
政権維持の為に、ムタリロの延命をしなければならない。
現在、実質政権を逃げ言っているソルニ参謀長はそう判断したのでした。

やってきたブラックジャックを迎えたのは、大勢の銃口でした。
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あまりにも物々しい出迎えですが、ソルニのムタリロを救う高名なる意思とその助手である、という言葉を聞くや否や、謝罪の言葉とともに一斉に道を開けたのです。
その様子に思わずため息が漏れるブラックジャック。
手術が成功するにしろ失敗するにしろ、いや、そもそも手術するかしないか。
そのどれを選んだとしても、厄介なことになることだけは間違いなさそうです。

ムタリロはそれはもう物凄い医療器具の真っ只中で眠っています。
ブラックジャックはとりあえずその状態を見てみることに。
結果としては、たって走り回るまでは行かないまでも、8年くらいは寿命を持たせることは出来そう、と言う具合のようで。
それを聞いたソルニはありがたい、と喜びを表すのですが、問題はこの後です。
ブラックジャックといえば有名なのは、神業ともいえるそのオペレーション技術。
……そして、超高額な報酬です。
今回ブラックジャックが要求した額はなんと
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2億ドル!!
法外なんてもんじゃありません!!
思わず気色ばむソルニを差し置き、ブラックジャックは余裕さえ感じさせる表情で、細かな内訳をグエンに明かさせます。
手付金が4000万ドル、手術終了時に8000万ドル、術後の経過確認後に8000万ドルの3回払い。
それが出来なければ帰る。
ですがソルニがそれを受け入れるわけもありません。
気がつけば再び
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ブラックジャックは複数の銃口に囲まれています。
従わないなら力づく。わかりやすいもんです。
ですがそんな状況に陥ってもまだまだブラックジャックは余裕綽々。
自分の病気のことを話し始めました。
急にコンセントを引き抜かれたかのようにその場に倒れてしまい、、30時間プラスマイナス4時間は眠り続けてしまう。
もし手術中にそんなことがおきれば、もうどうしようもないでしょう。
ですがある特別な強壮剤があれば、ある程度その昏睡を抑えることが出来る。
だがその薬はデリケートで、人間の手で作るのは無理と言ってもいいほど配合が困難なのです。
しかも日持ちもしないため、そのつど作るほかありません。
じゃあどうやって手術をするのか?もともとしないつもりで来たのか?
怒りを露わにするソルニを押さえ、ブラックジャックは続けます。
グエンに持たせていたバッグの中に、、調合してくれる機械と材料が入れられている。
だがその機械には解除不可能なある細工がしてある。
指定の銀行の口座に、特定の額が振り込まれると作動する仕掛けが!!
手術するもしないもお前さんしだいだ。
手付けを送金してみてくれたらわかりますぜ。
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ブラックジャックはにやりと笑ってソルニにそう告げるのでした!!

と言うわけで、アレから何十年後かの物語を描く本作。
本来のブラックジャックの形式である短編型ではなく、300ページに近いこの単行本まるまる一冊を使って一つのエピソードを繰り広げてくれます。
本作の目玉となる要素は、ブラックジャックの病気との闘い、独裁国家のこれから、そして意外にも冒頭にでた女医のクロエです。
巨大権力と、自身の病気と闘うブラックジャックが要求している莫大な金額は何のためなのか?
わざと手術を失敗するようなことはしないはずのブラックジャックは、なぜこの独裁者の治療を引き受けたのか?
そんなストーリーにくわえ、どうやらブラックジャックと直接あったことがあるらしい女医のクロエの物語が絡み合っていくことになるのです!!
そして迎えるエンディングは、原作ファンならば思わずにやりとしてしまうような、ホンワカしてしまうようなものに。
現在に至るまでのブラックジャックに何があったのか?
そんなことを思わず考えてしまうラストになっているのです!!

ブラックジャックの今を描く、「BLACK JACK ~青き未来~」は全国書店にて発売中です!
すっかり歳をとってしまいながら、未だその腕と度胸は健在なブラックジャック。
そんな彼の活躍と、あの子の今も見られる作品となっていますよ!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!





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