3階の者だ!!

DEBがお送りするネタバレありのコミックス紹介ブログです。 短編物では一話にスポットを当てて、長編物ではこの後どうなるの?と言うところまで紹介しているつもりです! ※作品記事につきまして、権利者様が問題があると感じられた場合はご一報ください。対応いたします。

カテゴリ: 東京喰種

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本日紹介いたしますのはこちら、「東京喰種 トーキョーグール」第4巻です。
集英社さんのヤングジャンプ・コミックスより刊行、週刊ヤングジャンプにて連載されています。

作者は石田スイ先生。
本作は「東京喰種」のテーマにて記事をまとめておりますので、あわせてご覧くださいませ。

さて、喰種捜査官との戦いで勝利をおさめることが出来たカネキとトーカ。
トーカが厄介だと思われた真戸の息の根を止めることに成功したのですが、残った亜門はより一層グールへの憎悪をますことでしょう。
とは言え、しばらくの間は捜査官の手は緩みそうです。

いつかまたやってくるであろう捜査官。
カネキは制御しきれない赫子の力にはなるべくたよりたくないと言う考えから、体術を磨くことにしました。
トーカやヨモに稽古をつけてもらいながら、あんていくでのバイトに精を出します。
そんなある日、あんていくに見慣れないお客さんがやってきました。
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モデルと見紛うばかりのスタイルとルックスを持つ男性。
彼もグールで、トーカたちも知っている人物らしいものの、トーカの扱いはあからさまにぞんざいなのです。
それはどうやら彼が着雑多らしいから、と言うだけではないようですが……?
そんな彼、月山がここにやってきた理由はカネキそのもののようです。
月山はカネキの存在を確認すると、「不思議な香りだ」と呟いたかと思うと、別れを告げて去っていってしまったのでした。

後日。
カネキは大学で、本を読みながらコーヒーを飲んでいました。
するとそこに月山がやってきたではないですか。
このとき、カネキは既に月山のことをトーカから聞いています。
曰く「美食家」「20区の厄介者」……
かかわらない方がいいと言われたものの、向こうから接触してくる分にはどうしようもありませんし、そもそもまだ彼がなぜ嫌われているのかもわからないわけで。
彼と会話をとりあえず続けるのですが、どうやら月山はカネキと同じ読書家であるようです。
その話の流れのまま、本好きのマスターがやっているカフェがあるから、一緒に行かないか?と誘ってくる月山。
カネキは月山が何かたくらんでいるんじゃないか?と疑ってかかるのですが、彼の「昔から誤解されやすくて敬遠されやすい」「静かな空間で好きなものについて語り合える友人が欲しいだけ」と言う言葉を聞いて心が動きます。
さらにその数少ない友人の一人が、カネキの体の一部となったグール、リゼだったらしいと言うことを決定打に、まんまと誘いに乗せられてしまうのでした。

その後、カネキは絶大な力を持つと言う伝説の存在、人間とグールのハーフ、「隻眼の喰種」の存在や、カネキが今の体になったきっかけの事故は仕組まれたものらしいと言うことを知ります。
それを教えてくれたのは、グールのバーのマスター、イトリでした。
そして彼女はカネキと月山が今接触していると言う噂も聞いていて、事故の件の詳細を教える引き換えにある依頼をしてきたのです。
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月山が知っていると思われる、「喰種のレストラン」について調べて欲しい、と。

月山と例のカフェに行ったカネキですが、その後月山はカネキを誘います。
食べやすいものを出してくれると言う、会員制の秘密の場所を教えてあげる……
おそらくそれこそが例のレストランなのでしょう。
警戒しながらついていくと、たどり着いたのは立派な建物で、パリッとしたウェイターが出迎えてくれました。
そこでまず指示されたのは、店に用意してあるスーツに着替える……前に、シャワーを浴びること。
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なんだか宮沢賢治のアレを思わせる出来事ですが……その予感は現実のものとなるのです。
待合室には月山の姿はなく、そこにいたのはカネキ以外の男女が1人ずつ。
彼らはどうやら普通の人間の様子。
やがて三人は大きな部屋にひとつのテーブルと、鉄板だけがおいてある奇妙な空間に通されます。
そして程なくすると部屋の天井が開いていき、天井上の空間に多くの人物がたっているのが見えました。
例外なく仮面をつけている、上の人々。
呆気にとられているカネキたち3人の耳に聞こえてきたのは、
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「”本日のディナー”の3人です。」と言う言葉でした!!
そう、多くの人物は皆グール。
そしてその食材がこの3人なのです!
メインディッシュとなるのが他ならぬカネキ。
グールでありながら人間の臭いを発しているカネキが、どんな味なのか?
食への探究心がやむことのない「美食家」月山。
彼はそんなカネキの味を確かめるために接触してきたのです!!
数多くのグールに取り囲まれてしまったカネキ。
果たしてこの窮地を逃れることは出来るのでしょうか!?

と言うわけで、築山の欲望に翻弄されてしまうカネキ。
部隊は秘密の場所であるだけに、トーカたちの助けは期待できなそうです。
縄張り意識があるとは言え、本来は仲間であるはずのグール。
さらに一見フレンドリーだった月山が、その実カネキを食料としてしか見ていなかったと言う事実は、カネキの気持ちをどう動かすのでしょうか?
そしてカネキが何とかこの場を逃れられたとすると、例の事故の件の情報も入手できるはず。
この月山との争い、そしてカネキが知りえなかった真実。
二つの要素が、これからの物語を大きく左右していくことは間違いないでしょう!!

美食家、月山の毒牙が迫る、「東京喰種 トーキョーグール」第4巻は全国書店にて発売中です!!
人間とグール、その間にいながら両者に付けねらわれてしまっているカネキ。
彼の今後どういった道を歩むか、気になるところですね!
ちなみに今巻も描き下ろしのおまけが豊富に用意されていますよ!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


東京喰種トーキョーグール 4 (ヤングジャンプコミックス)
集英社
2012-09-19
石田 スイ

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本日紹介いたしますのはこちら、「東京喰種 トーキョーグール」第3巻です。
集英社さんのヤングジャンプ・コミックスより刊行、週刊ヤングジャンプにて連載されています。

作者は石田スイ先生。
本作の紹介は、「東京喰種」のテーマにてまとめております。
よろしければあわせてご覧ください。

さて、飢えを凌ぐ手段も手にいれ、グールとしての生活に徐々になじみはじめたカネキ。
ところがその生活を脅かす、喰種捜査官がカネキたちの住むエリアに現われ、早速喰種の駆逐を始めたのです。
餌食となったのは女性の喰種。
彼女が殺されたことにより、その娘であるヒナミは天涯孤独の身になってしまいました。
捜査官を許すことの出来ないトーカは、独断で復讐を決意。
1人捜査官に挑むトーカを放っては置けず、一緒に戦うことを決意したのですが……?

ある日、カネキはトーカに呼び出されます。
待ち合わせ場所で待っていると、やがて現われるトーカ。
学校の制服姿で現われた彼女、その手には大荷物を携えています。
そしてその荷物の一部をカネキに渡してきたかと思うと、それに着替えろと命令してくるのでした。

近場のトイレにはいって着替えてみると、中身はトーカが今まで来ていたものとは別のタイプの学校の制服でした。
大学生であるカネキは、コスプレ紛いの格好に抵抗を感じますが、そこに着替えてやってきたトーカを見てそんな憂いは吹っ飛んでしまいました!
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カネキと同じタイプの制服を着て、おさげに眼鏡と言ういでたちに変身していたのですから!
さらにトーカはカネキの髪型をぼさぼさにしたり、眼帯を外させたり、制服の前を開けさせたりしてさらにカネキのイメージをかえていきます。
戸惑うカネキに何も教えずずんずんと歩いていくトーカですが、目的地はすぐ近くでした。

聳え立っているのは、「CCG」、喰種対策局の支部のビルでした。
つまり、カネキたちグールの最大の敵の巣窟と言うことです!
ですがいくら無鉄砲なところがあるトーカと言えど、いきなり敵地に突っ込んでいくことはしません。
今回の目的は、CCGビルの前に張り出されているグール手配書、その手配書に記されているグールに関してのウソの情報を流すこと!
その手配書、ヒナミのものと思われるグールの者もありまして。
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一般人を装って、ウソ情報を流す……スタンダードながら、時間稼ぎにはいいアイディアといえましょう!

学生を装って情報提供に向かう二人。
待ち時間の間、手持ち無沙汰なカネキは妙なゲートが気になり、トーカに尋ねてみます。
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トーカが言うにはそのゲート、グールの体内に含まれていると言う「Rc因子」なる物に反応するんだそうです。
まだ開発段階な上、高価なため一般的な普及はまだまだ先のことになりそうとのことですが……
もしこれが実用に至ってしまったりしたら、グールにとっては非常に暮らしづらい世の中になることは間違いなさそうです。

微妙な空気の流れる中、ようやくやってきた係員。
気さくな感じの女性で話しやすいこともあり、非常にスムーズにウソ情報を流すことに成功します。
ですが、いかに気さくな印象の女性とは言え、グールとは相容れないと言うこともわかってしまうのです。
グール専門の捜査官が来てくれたからもうすぐグールは退治されるだろうと言う係員。
トーカはその流れで、手配されているグールとは言えあんな若い子を殺してしまうのは心が痛みそうだ、と発言しました。
ですが係員はその言葉に対して、笑顔のまま
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「グールは人間じゃない、人間に危害を加える恐れがあるから駆逐されて当然だ」と答えたのです……

カネキにとっては収穫があったかどうかもわからない上、深い深い溝を見せ付けられてしまった今回の決死行。
頭にモヤモヤが渦巻く中、帰ろうとするカネキとトーカなのですが……
そこに件の捜査官の1人、真戸があらわれたのです!
係員からこの二人が商況提供に来た高校生たと聞かされると、彼はそそくさと帰ろうとする二人を呼び止めました!
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すこし話を聞かせて欲しい……奥で。
その促す先には、例のゲートが待ち構えています!!
このまま変えれば怪しまれてしまいますし、大人しく従えばゲートが反応してしまうことでしょう。
時間がないと帰ろうとするトーカを、5分あれば良いからと強引に押さえ込む真戸!
何か感じ取るものがあったのでしょう、真戸はグイグイと詰め寄ってきます!
そしてその照準を、明らかに戸惑いの表情を浮かべているカネキにあわせ……
腕を掴んで強引にゲートへと連れて行くのです!!
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このままカネキたちは招待がばれてしまうのでしょうか!?
二人は突然、絶体絶命の危機を迎えてしまうのです!!

というわけで、捜査官との戦いが静かに幕を開ける今巻。
怪しげな武器をあつかう真戸、そして尋常ならざる身体能力を誇る亜門。
二人を相手に、トーカとカネキは他のグールに迷惑をかけないためにも自分達だけで闘わなければならないのです!
本来人間ではかなうはずのない身体能力と特殊な武器、赫子(かぐね)を持つグール。
それに引けを足らない鍛えぬか得た体と、赫子以上に特殊かもしれない武器を持つ捜査官。
この戦いは壮絶なものになることは間違いないでしょう。
人を食べることに抵抗があり、人間としての自身を捨てきれないカネキが、一戦を踏み越えられるかどうかがその戦いの鍵を握ると言っても過言ではないはず!!
戦いの結末やいかに!?

対捜査官戦が始まる「東京喰種 トーキョーグール」第3巻は好評発売中です!
前巻までのグールと人との間で苦悩する話にくわえ、本格的に戦闘要素が加えられた今巻。
それによって苦悩は薄れるどころか、今巻で一旦頂点を迎える事になるのです……!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


東京喰種トーキョーグール 3 (ヤングジャンプコミックス)
集英社
2012-06-19
石田 スイ

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本日紹介いたしますのはこちら、「東京喰種 トーキョーグール」第2巻です。
集英社さんのヤングジャンプ・コミックスより刊行、週刊ヤングジャンプにて連載されています。

作者は石田スイ先生。
本作第1巻は12年2月22日の記事にて紹介させていただいております。
よろしければあわせてご覧くださいませ。

さて、思わぬ事故から人間を食う生物、「喰種(グール)」の内臓を移植されてしまったカネキ。
その体は徐々に人間のものからグールのものへと変化を遂げて行き、人を食べなければ生きていけなくなってしまう自分の体と戦いながら人間生活をつづけようとしました。
ですがそんな生活も限界を迎え、友人のヒデを襲ってしまいそうになってしまうのです。
すんでのところで行きつけの喫茶店、あんていくの従業員でありグールであるトーカに救われたのですが……

あんていくの店長に誘われ、アルバイトとして働くことになったカネキ。
店長はコーヒーの入れ方はもちろんのこと、人の世界への溶け込み方もじっくりと教えてくれようとしていました。
コーヒーは手間をかけることで味がまったく変わる。
人も同じ、あせることは無い。
そう言って穏やかに教えてくれる店長は、人間社会に潜んで生きていくグールにとっては、人間を生きた教本として学ぶ必要がある、とグールらしい言葉を続けたあと、こういって言葉を締めくくったのです。
私は好きなんだよ、ヒトがね、と。

「大きな荷物」を持った客が来たらこっそりと店長に知らせる。
そんなルールを教えられたカネキは店に出ます。
そこで待っていたのは、バイトの先輩であり、グールの先輩でもあるトーカと……客としてやってきていたヒデでした。
グールに襲われて気を失っていたヒデですが、どうやら店長によって「交通事故に巻き込まれて気絶、トーカが看病していた」という説明をうけているようで。
完全に勘違いですが、ヒデはトーカがずっとそばにいてくれたような気がすると思い込み、なんだかすっかりトーカに入れ込んでしまったのでした。

そんな能天気なヒデですが、彼の登場がカネキの日常への復帰を意味しているわけではありませんでした。
「あいつに気づかれてはいけない」。
そうトーカが釘を刺してくるのです。
確かに何かのきっかけで自分達がグールであることが知れれば、それは命の危険に直結します。
ましてや、グールになりかけているカネキが、今までのように日でと友人関係を続ければその恐れは倍増どころではありません。
そんな状況を牽制するように、トーカはキッパリと言い切ります。
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ばれたら、ヒデを殺す。
その言葉に今時分が置かれている状況の厳しさを痛感するカネキですが、頭痛の種はまだあるのです。
ヒデを守るために戦い、カネキが致命傷に近いダメージを与えたニシキというグール。
行方をくらました彼が、どんな行動を取るのかわからないのですから。

その後、カネキは普通の人間のようにものを食べるふりをする練習を行います。
食べ物を噛み千切ったあとに噛み砕かず、10回程どかむふりをして飲み込む。
グールの体となったカネキには、今までの食事はそれすらも耐え難いほどにまずいものになっており……
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上手くそれができるようになるまでは時間がかかりそうです。
どんどんとしなければいけないこと、気をつけなければいけないことが増え、憂鬱にならざるを得ないカネキ。
ですがそんな彼に、すこしだけ明るくなれる材料が与えられたのです。
店長から手渡された、ほのかに茶色い角砂糖のようなもの。
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中身がすこし違うんだそうで、グールが唯一飲める人間の飲み物、コーヒーに溶かして飲めば空腹がある程度抑えられるんだそうです。
材料は「知らない方がいい」とのことですが、確かにこれならば抵抗なく口に入れられそうです。
とは言え、あくまでこれは空腹を抑えるだけの効能しかありません。
いざとなったら「肉」を口に入れることも、覚悟しなければならないようなのですが……

そんなある日、あんていくに親子連れがやってきました。
やさしそうなお母さんと、引っ込み思案な印象を受ける娘さんの、笛口親子。
彼女達もグールとのことで、こんな普通の母子でも人を狩るのか?とカネキは率直に感じるのですが、どうやら彼女達は少し事情が違うようです。
トーカが言うには、カネキと一緒なんだとか。
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自分で人を狩れない。
そんなグールもいると言うことに、カネキは驚きをかくせないようです。

その頃、カネキたちの暮らす「20区」に事件が起こっていました。
人を狩るはずのグールを、真っ向から返り討ちにして殺してしまう人間……
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「喰種捜査官」がやってきたのです!
グールだという証拠を見つければ、容赦も躊躇もなく殺していく捜査官に、あんていくをはじめとした20区のグールたちは戦々恐々。
なにせ、仮に反撃して殺しでもしてしまえば、この地区にグールがいることが知れてかえって多くの戦力がこの地区に殺到してしまうことになるのですから!

慣れないグールとしての生活、血も涙も無いと思われていたグールにもいた同類、そして襲い繰る捜査官。
山積する問題を、カネキは片付けていくことができるのでしょうか!?

というわけで、新展開を迎える本作。
しばらくはこの笛口親子や捜査官が物語の中心に据えられていきそうです。
グールであり、人間でもあるカネキ。
ですがおそらく捜査官からすれば単なるグールとしてしかうつらないでしょう。
カネキの気持ちとは裏腹に、避けられない戦いがやってくることは間違いなさそう。
ヒデの件やニシキの件もあるだけに、これらがどのように絡み、物語を構築していくのかに注目していく必要意がありそうです!!

グールとしての生活が始まる、「東京喰種 トーキョーグール」第2巻は全国書店にて発売中です。
グールとしての生活を強制される今巻。
カネキはその運命を受け入れるしかないのでしょうか?
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


東京喰種トーキョーグール 2 (ヤングジャンプコミックス)
集英社
2012-03-19
石田 スイ

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本日紹介いたしますのはこちら、「東京喰種 トーキョーグール」第1巻です。
集英社さんのヤングジャンプ・コミックスより刊行、週刊ヤングジャンプにて連載されています。

作者は石田スイ先生。
石田先生は、ヤングジャンプの増刊であるミラクルジャンプにて本作と同名作品の読み切りで11年にデビュー。
その後、ヤングジャンプ本誌で本作の連載を開始し、めでたく単行本発刊の運びとなったのです。

さて、本作は人間の世界の中に、その人間を食べると言う種族が紛れ込んでいる、と言う設定のホラー漫画です。
こういった作品は、主人公がなんだかんだとその種族と戦うと言う展開になることが多く、そういった展開もそれはそれで楽しいもの。
ですが本作では、一風変わったアプローチで人間とその種族の関係を描くのです!

喫茶店「あんていく」のテレビは物騒なニュースを報じていました。
このあんていくにそう遠くない、高田ビル。
そこで、男性の遺体の一部が発見された。
現場には「喰種(グール)」らしき体液が残されていた、と。
喰種研究家の小倉なる人物の解説を尻目に、おっかないなぁと会話を続けている二人がいます。
よくわからん本ばっかり読んでいる、という大学一年生のカネキと、その友人のヒデ。
彼らは頻繁に報道されているグールの事件に、まったく現実味を感じられずすごしていました。
やがて彼らは世間を騒がすグールの話題から離れ、カネキが言っていたという「コーヒー屋の可愛い子」についての話に移行します。
ヒデは、店のバイトであるトーカという少女を指差し、あの子かと尋ねます。
確かにトーカも可愛いものの、カネキの意中の人ではありません。
そのカネキの想い人は、程なくして来店して来ました。
ロングヘアーに眼鏡の似合う美人さん。
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顔を真っ赤にしながらあの人だとこっそり指を刺してヒデに教えると、ヒデは即座にカネキの両肩を叩いてあきらめろと言い出すのです。
ヒデから見ても美人過ぎる彼女、とてもじゃありませんが射止めることは難しそう。
カネキ自身も自分と彼女がつりあわないことうすうす感じているのですが、カネキにはカネキな理の手ごたえがあるようで。
ボクと目が合うと微笑んでくれる……カネキはボーっとした眼差しで、向こうもひょっとしたら僕の事を、とつぶやくのでした。

お前ちょっと気持ち悪いな、お前が凝視してるから苦笑してるだけだよ、と言い残し、用事があるからと喫茶店を出て行ったヒデ。
そうは言っても、簡単に諦めることができないと言うものでしょう。
カネキが気になるのは、彼女が呼んでいる本でした。
カネキが大好きな作家である「高槻泉」。
彼女はその作者の本を読んでいるのですが、読んでいるタイトルもまた、カネキが今まさに読み進めている「黒山羊の卵」と言う小説だったのです。
過激な残酷表現と、繊細な心理描写が絡み合うホラー小説である「黒山羊の卵」。
うら若き女性が読むのもどうかなと言った感じにも思えますが、こんな共通点もカネキには運命的なものを感じさせてしまうのです。
やがて彼女は、コーヒーを持ってカネキの横を通り過ぎようとやってきます。
その時、カネキの本と彼女の腕がぶつかり、カネキは本を落としてしまいました。
彼女は本を拾い上げてくれたのですが、その時彼女もその本が自分の読んでいるものと同じであることに気がついたようです。
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これ面白いですよね、と離しかけてきた彼女。
ここはチャンスとばかりにカネキは高槻泉の話を振りまして……
話は盛り上がり、二人の距離もいい感じに縮まります。
とんとん拍子で段階を駆け上がり、なんとカネキは彼女、リゼと本屋デートをする約束を取り付けることに成功したのでした!!

和やかに進んでいく二人のデート。
リゼの食事が進まないのがすこし気になるところですが、尋ねてみればダイエット中とのことで……
女の子が気にしていそうなことを聞いてしまったのはちょっぴりまずいかもしれませんが、それでも二人は非常に順調に、楽しい時間を過ごすのです。

日もとっぷりと暮れ、帰宅の時間。
お別れしようと言うところで、リゼは自分の家がグール事件のあった高田ビルの近くなんだ、と震えながら明かしました。
その姿を見て、察したカネキはリゼを家まで送り届けてあげることにします。
世間話なんかをしながら、人気のない路地まで差し掛かった二人。
するとそこで、リゼがカネキにしなだれかかってきたではありませんか!!
そして彼女、「あなたが私を見ていてくれたことに気づいていた」と、頬を赤らめながら明かすのです!!
まさかの両思い?
カネキは早鐘のように鼓動を打ち続ける心臓の音を聞きながら、されるがままにされるばかり。
リゼは続けます。
「私も貴方を見てたの」。
その言葉と同時に、
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リゼの歯がカネキの方に深々とつきたてられたのです!!
気がつけば、リゼの目は人ならぬ輝きを放っています。
そして彼女は笑いながら、「黒山羊の卵」で好きなシーンがある、というのです。
黒山羊が逃げ惑う男のはらわたを、全部引きずり出してしまうところ。
そこを何度読んでも、ぞくぞくしてしまう……
彼女は、そういいながら口の端についたカネキの血液をなめ取るのです!
そう。彼女こそが
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グール!!
彼女は背中や肩から触手のようなものを伸ばし、逃げ出すカネキをあっさりと捕獲します。
グールのつめは初めてでしょう、優しくおなかの中をかき混ぜてあげます、と囁くリゼ。
カネキは手にしていたボールペンを彼女に付き立て、なんとか離脱に成功。
今思えば、喫茶店でぶつかったのも、デートの申し出も、全て彼女の計算だったのでしょう。
やりきれない思いに歯を食いしばりながら走るカネキですが……
後ろから伸びてきたリゼの触手は、無情にもカネキの腹部を貫いたのです!!
既に致命傷といえそうな傷を負ってしまうカネキ、その上その衝撃で思いきり工事中の建物に叩きつけられてしまいました!
動かなくなったカネキに、貴方みたいな体型の人は好きだ、今週食べた人とどっちがおいしいのかと言いながらゆっくりと近づいていくリゼ。
ですがその時、先ほどの衝撃で建物の上においてあった鉄骨を結んでいた紐が切れてしまっていたのです。
やがてバランスを失い、落下する鉄骨。
リゼガキがついたときにはもう手遅れでした。
鉄骨は
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リゼに直撃!!
人間を遥かに超える耐久力を持つグールですが、流石にこの衝撃には耐え切れなかった様子。
流石のリゼも息絶え、腹を破かれたカネキも時間の問題、と思われたのですが……

うっすらと意識がある状態で、カネキは自分に手術を施されている様子を見ていました。
朦朧としているあまり、何がどうなっているのかはカネキにはわかりませんjん。
ですが、現場の医師は恐ろしいことを言っていたのです。
他に方法などない、見殺しには出来ない。
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彼女の臓器を、彼に……!!

リゼの臓器を移植されてしまったカネキ。
術後の経過は順調で、カネキが日常生活に戻れるのも時間の問題でしょう。
ですが、カネキには大きな変化が現われていたのです。
入院中幾度となく食べることになる、病院食。
魚も、味噌汁も、豆腐も、ご飯も……口に入れることすら苦痛なほどまずく感じるようになってしまったのです!
好物だったものすらも受け付けず、食欲を刺激するのは「人間」を見たときだけ!
そして、カネキの感情が高ぶると、左目がリゼのそれのように不気味な色を発し……
カネキの体は、刻一刻と……グールのそれに変わっていっていたのです!!

というわけで、人に紛れる人ならぬものとなってしまったカネキ。
本作ではこれから、人間とグールの狭間で葛藤する彼の物語が紡がれます。
このあと、意外な人物がグールであることがわかったり、予想以上に人間世界に深く食い込んでいるグールに恐怖することとなるカネキ。
これから彼がどうなっていくのかが物語の最大の焦点でしょう。
グールとしての生き方を受け入れるのか、あるいは抗って人間として生き続けようとするのか。
ホラーにも、バトル物にもなりうる要素を孕んでおり、これからの展開に注目必至と言うところでしょう!!

新たな切り口で描くモンスターホラー、「東京喰種 トーキョーグール」第1巻は好評発売中です!
自らがモンスターの立場に立たされてしまう、独自の設定が楽しめる本作。
第2巻は12年3月発売予定と、2ヶ月連続刊行予定になっており、気になる先もすぐ読めることになりそうです!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


東京喰種トーキョーグール 1 (ヤングジャンプコミックス)
集英社
2012-02-17
石田 スイ

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